似 ページ14
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綺麗だから、ずるい?
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WN「狡いって自分でわかってる」
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そう言って、僕の髪を梳いた君。
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『いつもは、なに考えてるかわからないのに
今日はすぐわかるよ、そんな顔』
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僕がそういうとさっきまでの威勢は何処へ。
俯いた君。
僕は君を抱き締めた。
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WN「..なかったことにしたい。全部、今更だけど」
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『言いたいことも言えない世の中なんて
つまらないね。
なにが真実かなんて誰も知らないのに』
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君には躊躇いなく伸びた手。
僕に抱かれている、その大きく薄い身体。
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WN「こんなことになるなんて思わなかった」
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『そうだね』
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WN「全部俺のせいだから仕方ないけど
自分がこんなに弱いなんて知らなかった」
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ぼそぼそと語られる言葉。
君の方こそ僕を離そうとしない。
離そうとしないってわかってて抱き締めてる僕も僕だ。
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『人は皆、弱いものだよ』
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WN「..ヒョンも?」
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と、腕を解き僕の顔を覗き込んだウォヌ。
不思議な瞳だ。吸い込まれそうになる。
誰とも似ていない。
ウォヌだけの、その漆黒の瞳が綺麗で。
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『そうだよ』
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まだ僕の身体に残った君の手が
僕の腕を擦る。
君は...
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WN「じゃあ、一緒だね。俺ら」
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そう言って濡れた瞳。
君は不思議だ。
君は僕のようだ。
美しいものが好きで。
本当は欲しいものなんて
なにもないようなフリをして澄ました顔をしている。
そんなウォヌを、僕が放っておける訳もなく。
それすらも君はわかっていて僕を誘惑した。
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『後ろめたいことなんてなにもない。
だから、早く元気になって戻ってきて』
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WN「うん。ありがとう」
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抱き締めてもキスをしても
足りない、なんてことにはならなくて。
でも一杯に君に満たされてる訳でもない。
最初から気付いて、それでも触れてきて。
でもなにも求めてこない。
執着、というものがないような。
それ以外は僕に似ている。
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時雨(プロフ) - ソラさん» 最後までありがとうございました。わかってもらえて良かったです。こんなミンギュ欲しいですね笑本当にありがとうございました (2017年7月26日 16時) (
レス) id: 822bde301f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - ついに終わってしまったんですね、、、！悲しい、とかそんな簡単な言葉で表せないような作品でした（ ; ; ）時雨さんの文才に最後まで驚きでした！そしてミンギュのヌナになりたい人生でした... 素敵な作品ありがとうございましたo(^▽^)o (2017年7月22日 19時) (レス) id: 0417d6889a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 x他1人 | 作成日時：2017年6月16日 3時
