355つきまとう因果 ページ45
崩れる本能寺の中をボーッと見つめるA。その場から動こうとする気配がない。
翠「?……!!……まさか…」
翠があらぬ予想を頭によぎる前に本能寺はあっという間に跡形もなく崩れ落ちた。
それは正に…栄枯盛衰を物語っていた。
ーーーー
本能寺が瓦礫と化した後…禍雲も屍兵も消え、合戦は再開した。
そんな中、命拾いした慶次と孫市は……
孫市「前田、帰るぞ。」
慶次「ん…もう少し寝させてくれよ……それよりさっきは前田じゃなくて慶次って呼んでくれたじゃない。」
孫市「…ふっ…烏め。」
そこへお市を肩に担いだまつと皎月院も駆け寄る。
まつ「お市様も無事にございまする。」
孫市「そうか……。」
慶次「!…そういえば、Aちゃんと翠ちゃんは?」
まつ「それが…先程から姿が見当たらず…」
慶次「えっ!?も、もしかして、逃げ遅れた!?」
皎月院「あのお二人に限ってそんな事は…。」
その時
翠「Aっ!!!!」
皎月院、孫市、慶次、まつ「!!?」
突如崩れた本能寺の中心から翠の悲痛な叫びが響く。四人は慌てて翠の声のした方へ駆け付けると、そこには…
全身を黒い闇で覆われ、仰向けに倒れるAの姿があった。
四人「!!!!」
皎月院「Aさん!!?」
孫市「その姿は…」
慶次「何が…どうなってるんだ!?」
翠「……解ったんです。この罰印の意味が。」
四人「!」
皎月院「罰印とはもしや…この額にある印の事ですか?」
翠「…うん。」
孫市「!!おい、この印は…」
まつ「織田家の家紋!どうしてこんなものが…」
翠「……信長の置き土産だったんです。」
四人「!?」
皎月院「置き土産?…どういう事ですか?」
翠「……罰印はただAを苦しめる為だけのものじゃない。もし、光秀の…お市さんを使っての魔王復活が失敗した時を引き金に…
Aを一緒にあの世へ道連れにする呪いだったんですよ。」
四人「!!!!」
慶次「なっ!?」
皎月院「う…嘘……ま、まさか…Aさんは…このまま…?」
翠は大粒の涙を溢しながら黙って俯いた。
その涙につられ、皎月院も嘘とは思えず、涙を目に浮かべる。
皎月院「そんな…っ…!」
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!終盤戦ももうすぐそこなので、張り切って最後まで書かせて頂きます!! (2017年11月13日 13時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - もう楽しみでしょうがないです、早く続きが見たい!夢主達がどぅーなるか気になります!!更新頑張って下さい!! (2017年11月13日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!もう本当に長らくお待たせしてすみませんでした!!完結まで後もう少しなので、頑張って最後まで終わらせます!! (2017年10月24日 11時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - 待ってました!!これからどぅーなってくるか楽しみです!!更新頑張って下さい!! (2017年10月23日 18時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!すごく嬉しいです!返信遅れてすみませんでした!これからも張り切って更新させていただきます! (2017年10月22日 20時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2017年9月13日 14時