戦国BASARA Judge End 十ノ陸【絆はいつでもここに】

359一進一退 ページ29

刑部「島津に狼煙を上げよ!」






刑部の指示に従い、兵は島津軍が待機している陣に向けて狼煙を上げると、島津軍陣から何かが忠勝に向けて打ち上げられる。




それは…持参した大砲に打ち上げられた…島津義弘だった。





戦国最強と謳われる本多忠勝と戦う為だけにこの西軍に加わった彼は、その歳に似合わない剛力と強靭な肉体で忠勝と互角の力を見せ、忠勝の砲撃を阻止する事に成功。







幸村「さすがは島津殿!本多殿を押さえた!」






三成「刑部!この期を逸するな!制圧しろ!」






刑部「あい分かった。全軍に突撃の狼煙を上げよ!」








ーーーー


東軍本陣。




島津と忠勝の戦いにAは開いた口が塞がらずに居た。






A「あ……あの人が…島津…義弘…殿……これまで数々の人に驚かされたけど……あれは…(汗)」






政宗「あっちにも随分とデンジャラスな爺さんが居たとはなぁ……どうする？家康。あっちは全軍総員でこっちを一気に片すつもりだぜ。」






家康「……ふっ…」





家康の笑みに流石に小十郎も動揺を顔に浮かべる。






小十郎「まだ策があると？」






A「!……そういえば…全軍出陣の狼煙が上がったけど…武田軍と島津軍の他にどの軍があっちについてるの？」






家康「毛利、黒田、大友、金吾の軍だ。」





A「!…それは確かに半端ない戦力だね……









…で、どれが？どこに居んの？」






政宗「……今の所見えねぇな。」






小十郎「本陣から狼煙が上がったと言うのに…未だに待機している様子。」






A「…









…てか、動く気なくない？」







東軍も西軍も知る由はないだろう。
毛利は弁当を食している最中で、黒田は己の枷の鍵を見つけてそれを追い戦線離脱、大友は自らが信仰するザビー教の信者を増やすと言う目的が達成した為戦線離脱、金吾は優柔不断に駈られ、進軍出来ずに居るなど…








ーーーー



西軍本陣。







三成「毛利、官兵衛、大友、金吾…何故奴らは進軍しない!?刑部!!」






刑部「……。」






幸村「……!!あれは…」






皎月院「？」







皎月院は幸村の目線の先を見てみると…幸村と同様、目を見開いた。







皎月院「!!…まさか…」








ーーーー



東軍本陣。






[ﾄﾞｸﾝｯ!!]






A「ハッ!…今の…感覚は…」







以前にも感じた事のある悪寒と胸騒ぎにAも気づいた。







この地に“アレ”が居る事に…

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