350狐の一声 ページ20
慶次、翠「えっ!?」
まつの言葉にその場に居た四人は驚愕を顔に浮かべる。しかし、彼女は眼に力強い光を宿し、ハッキリと言った。
まつ「これは織田家と連なった者としての責任です。」
A(!!……この人……覚悟してる…
…光秀の野郎が本気でお市さんを使って信長を生き返らせようとしてるのを知っているのに…
……いや、知っているからこそ恐怖じゃない…不屈の心を持って真っ正面から立ち向かい、止めるつもりなんだ…。)
Aはまつの眼を見て、瀬名の面影が重なったように見えた。
そしていつの間にか手は自然と…拳を作っていた。
A「…孫市さん。一緒に戦いましょう。」
孫市「!」
翠「A…。」
A「…あっちが本気で信長を生き返らせようとしてるなら、こっちも本気で、全力で止めればいい。
もちろん、簡単な事ではありません。でも、信長の手で葬られた人達の無念も合わせて、私達が力を合わせれば出来ない事はないはずです。
だから今こそ、今までしてやられた分も含めて倍返しに、そして私達にも譲れないものがある事を見せつけてやりましょう。」
孫市、まつ、慶次「!」
翠「……ふふっ…そうね。一人じゃないんだもの。恐れる理由なんて何処にもない。自分勝手な魔王と光秀に下剋上と団結の力、思い知らせる絶好の好機だわね。恐怖所か負ける気すら湧かない。ね?」
姉妹の言葉を聞いた孫市、まつ、慶次は一瞬言葉を失うが、すぐに口元に笑みを浮かべた。
孫市「当然だ。我らはもう奴らの好きにはさせない。」
まつ「譲れないものの為に私達はここに居ます。魔王と戦う理由はそれだけで十分ですね。」
慶次「敵わないねぇ…女は強かって言うけど…
四人はそれ以上だ。」
慶次の言葉を聞いて四人の女達は威風堂々に笑った。
ーーーー
その頃大阪は…豊臣の兵の他に日ノ本の各地から寄せ集められた同盟軍の兵も加わり、見知らぬ地と慣れない空気に兵達は苛立ち、困惑し、正に一触即発な状態だった。
そんな中、皎月院は駿府城から戻り、城の玉座の間にいる三成の元へ向かっていた。
しかし、その心情は重く、Aの言葉に揺れているのもそうだが、先程城下町で言い争っている豊臣兵と島津兵を見掛け、更に一層不安と迷いが募っていたのだ。
皎月院(…何故…こうも荒れているの……)
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!終盤戦ももうすぐそこなので、張り切って最後まで書かせて頂きます!! (2017年11月13日 13時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - もう楽しみでしょうがないです、早く続きが見たい!夢主達がどぅーなるか気になります!!更新頑張って下さい!! (2017年11月13日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!もう本当に長らくお待たせしてすみませんでした!!完結まで後もう少しなので、頑張って最後まで終わらせます!! (2017年10月24日 11時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - 待ってました!!これからどぅーなってくるか楽しみです!!更新頑張って下さい!! (2017年10月23日 18時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!すごく嬉しいです!返信遅れてすみませんでした!これからも張り切って更新させていただきます! (2017年10月22日 20時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2017年9月13日 14時