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夜の次は明るい朝 ページ9

「まさかローレンがA君の寝てる所に忍び込むなんて……」
「そんなことする人だなんて思わなかったな……」

窓から鳥のチュンと鳴く声が聞こえてくる様な朝に、アルスさんと月島さんが口々に話す声が聞こえてくる。
なんだか久しぶりに気持ちよく眠れた気がして気分が良いなと思いながら、
2人の声で頭はふわりと覚醒しつつ、目を瞑ったままいると

「いやいやいやいや、そんなんじゃないんだって」

先に目を覚ましていたらしいローレンの慌てる声がすぐ近くから聞こえてきた。
まるで抱きしめられているほど、近くから。

「ぅん…?」

昨日確かに同じベットで寝たけれど、ちゃんと隣り合って寝ていたはずで、
そんなに近くに声が聞こえるほど、密着していただろうかと思い、重たい瞼を開く。
と、目の前に飛び込んできたのは、恐らく、ローレンの胸板と服の襟。
単純に第一声、近っけぇな。と言いそうになったが、まだあまり頭も回っていない。
なぜ今自分はうつ伏せになっているはずなのに、ローレンの上半身と喉と顎が近いのか。

・・・、ローレンの上に居ないか?これ。

「あっ、A、起きたよな!?2人に説明して!」
「A君大丈夫?ローレンに何もされてない?」
「ん、あのちょっと起きたばっかりで何かわからない、んだけど」

待ってくれ情報量が多くて頭が回らない。と3人に伝えたい。
が、いや本当に情報量が多いんだけど、とりあえず一言

「今俺がローレンのこと擁護しなかったらおもろいことになる?」
「エグいってぇ!!!!」

まぁすでに朝から大発声でツッコミを入れるローレンがそもそもおもろいから、これ以上は求めないであげようか。と、夜一緒に眠りについたこと、俺が誘ったこと、俺がどうやらローレン自体をベッドにしていたっぽいことを説明すると、アルスさんは心配した顔から安心した顔へと変わり、

「なんだぁ、一緒におやすみしただけかぁ」

と笑い、俺の足の傷を見るよ〜と話を切り替えて続けたが、月島さんは

「ローレン、…お疲れ」
「手ぇ出せる訳ないでしょマジで…」

と何故か労いの言葉をかけていたし、ローレンはローレンで何か言っていた。
確かにベッドとしてしまったのは疲れたかも知れないなと思い、今日の夜はちゃんとベットにしないように気をつけて、一緒に寝ようと決意する。
何故なら本当にあんしんして寝れたので。

それが彼を疲れさせているなんて、まだ何も気づいて居なかったので。

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作品ジャンル:恋愛
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take(プロフ) - 恵蓮さん» 恵蓮さんありがとうございます!励みになります…!! (9月16日 19時) (レス) id: c318ee380a (このIDを非表示/違反報告)
恵蓮(プロフ) - これからの更新も楽しみにしております! (9月16日 19時) (レス) @page6 id: 727a00857a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:take | 作成日時:2023年9月15日 1時

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