拾い猫は黒猫か_1 ページ4
「チョーシはどうよ?」
「だいぶ良いですよ」
あの抗争の日から数日、
あの足に穴が空いた日から数日、
あの知らないギャングに拾われた日から、数日。
絶賛、助けてくれたギャングにお世話になっております。
「だーから、敬語なんていらんゆーとるやんけ。気軽に神様だるま様って呼んでくれや」
「それはほんとに気軽か?ホントに?」
軽口で絡んでくる彼に軽口で返すと、ダハハと笑われる。
彼は先日助けてくれた2人のうちの1人で、このギャング『GOD FAMILY』のボス、だるまいずごっどだという。
ボスがこんなに気軽に話しかけてきたり、様子を見に来てくれるもんなのか?とも思ったけれど、彼の性格はこの数日で幾分か理解した。そういう人なのだ。
「まぁ、なんぼでもウチに居ってえーからな」
「ありがとうござ……、ッスー、…ありがと、う」
「おん」
敬語で返そうとしたら、否応なしにガン見されたのでタメ口で返す。どんだけ敬語嫌なんだよ。
そう思っていると、ドアが数回ノックされて開いた。
「うぃー、Aに飯のお届けでーす」
入ってきたのは、助けてくれた2人のうちのもう片方、赤髪の人。名前はローレン。
彼もまた、ギャングのくせに助けてくれた上、めちゃくちゃ甲斐甲斐しく世話を焼いてくれている。
「ロレ、俺の飯は?持ってきてくれて無いやんけ」
「ボスの飯はあっち」
「なんや、持って来いや〜!ったく」
ブツブツと不満を言いながら、入ってきたローレンさんと入れ替わるように部屋から出ていくだるまを見送る。
いやお前ここで食うつもりだっのかよというツッコミは口からは出さなかった。英断。
「ほい、りつきんさん特製飯」
「ありがとう……ございます」
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take(プロフ) - 恵蓮さん» 恵蓮さんありがとうございます!励みになります…!! (9月16日 19時) (レス) id: c318ee380a (このIDを非表示/違反報告)
恵蓮(プロフ) - これからの更新も楽しみにしております! (9月16日 19時) (レス) @page6 id: 727a00857a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:take | 作成日時:2023年9月15日 1時