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その日1つの席が増えた_2 ページ14

俺の言葉に、男たちは煽られ言葉を何か言葉を荒げているが、俺にはもうその言葉なんて届かない。
だるまにも、ローレンにも、ファミリーのみんなにももう迷惑なんてかけたくないんだ。

「俺はGODFAMILYの仲間でも何でもねぇーんだよ!」

そう叫んだ言葉に、自分の心が傷つく音がした。
音がしたけど、気づかないフリをする。目に水が滲むがそれすらも。
叫んだ俺に男は銃口を向ける。餌にもならない人間を殺すカスで、逆に助かったと思った。
思ったのに、目の前の男が銃を撃つ前に、奥から声がした。
聞き馴染んた声が。

「随分と寂しいこと言うやん、A」
「っ、なん、で」

暗い部屋のドアを開けたのは、だるま本人。
いつも通りの笑顔で、いつも通りの、赤いスーツでそこに立っている。
いつもと違うのは手に銃を握っていることぐらいかと思う。

「なっ、誰だお前!!」
「はいはい、どうもどうも、そこの子迎えに来ました、GODFAMILYのだるま言うもんですけどもね」

俺に銃口を向ける男が叫ぶと、まるで習い事にでも行っていた子供を迎えに来たかのように
へらっと笑いながらだるまが答える。

「そこのこ、ウチの子なんで返して貰えます?」
「おいおい、仲間でも無いやつの為に1人で来たってのか!」
「ん−、別に誰も一人で来たなんて言っとらんが」

変わらず笑顔で答えるだるまと、その後ろから何か音がする。
複数人の足音と、銃声。
部屋の中にいる男たちが、ここに来るまでの監視は、建物内の仲間はどうしたと慌てだした。

「GODFAMILYはな、仲間に何かあったら全員で助け出すが決まりやねん」

そう言って部屋の中へと歩みを進めるだるまと、その後ろからも何人か人が入ってきた。
赤いスーツを着た、仲間たちが。

「だからなA、Aはもうとーっくに、俺らの仲間やで」

また、周りの男たちが何か言っている気がしたけれど、また、何も聞こえなかった。
何かを言う間も無く、GODFAMILYに潰されたのかもしれないけれど。
俺にはだるまからの声と、後に続くみんなの声しか聞こえなかったから。

寂しがりが派生した→←その日1つの席が増えた_1



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作品ジャンル:恋愛
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take(プロフ) - 恵蓮さん» 恵蓮さんありがとうございます!励みになります…!! (9月16日 19時) (レス) id: c318ee380a (このIDを非表示/違反報告)
恵蓮(プロフ) - これからの更新も楽しみにしております! (9月16日 19時) (レス) @page6 id: 727a00857a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:take | 作成日時:2023年9月15日 1時

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