【短編】白夜鉄道回送録 (ページ2)

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ふたごのともだち＊in×hk ページ2

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僕と光は、
生まれたときから一緒に居る。

というのも、
同じ母親の体から生まれた、
世に言う、双子だ。

そして双子の僕たちは、
何をするにも一緒だった。

「おはよう、光」

「おはよう、慧」

朝は一緒に布団から出て、
一緒にリビングへ向かう。

一緒にご飯を食べて、
二人で手を繋いで学校に行く。

クラスは違うけれど、
暇さえあれば二人で一緒に居た。

「ねぇ、慧」

「なに、光」

「僕がいなくなったら慧はどうする？」

最近、光は変なことを僕に聞いてくる。

死んだら天国にいけるのかとか、
手首を切ったら痛いのかとか、
首を絞められるのは苦しいのかとか。

そのたびに僕は光がいなくなった時のことを想像して、
胸が締め付けられるように痛くなる。

「光、いなくならないで」

「だいじょうぶ、ずっと慧の傍に居るから」

光はそう言って、
泣きそうになる僕の背中を優しく擦った。

小さい頃から薄々感じていた、
光の存在。

僕にとって光は、
無くてはならない存在なのである。

片時も光は僕の傍に居て、
僕は光の傍に居る。

どちらかが欠けたら、
僕たちは生きることができない。

高校生になった今でも、
僕にとって光はかけがえのない存在だった。