salon de WEST

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30分くらいやっても今日は収穫なし…


しゃぁないから望迎えに行って帰ろー



望を置いてきた駅前に戻るとなんかめちゃ人集り



なんやねん、芸能人でも居るんか？
どうりでみんなシカトしてくはずやわ
初めてのハントでそんな事なっとったら可哀想やな


あんな人混みの中突っ込んでくのも嫌やし電話しよ




「望〜どこおんの？帰るで」

望「シゲ、助けて！！」

「え、望どうしてん！ええから手振ってみ！」



電話口に聞こえた望の声があまりにも切羽詰まった声で、初めてなのに1人でハントさせた事を反省した



もしかしたらさっき言ってた柄の悪い奴らに絡まれたんちゃうか？
せやったらあの人だかりは野次馬か？


望の身長や、こんだけ人だかりになっててもがんばって伸ばしたら掌位は見えるやろ




「おった…」

ヒラヒラと振られた掌はまさにその人混みの中心部の方で動いとって力なく助けを呼んでる


「すんません、ちょっと通してください、すんません、望大丈夫か？？」



人混みを掻き分けてやっとの事で辿り着いた所には



胸ぐらを掴まれた望…

ではなく


殴られて唇から血が滲んでる望…






でもなく






望「シゲー泣 」

大量の名刺やら連絡先のメモやらを渡されて
もみくちゃにされてる望



「お前、何やってん…」

望「なんか、雑誌の人にスナップ撮られたら凄い人混みになってまって、訳分からん間に名刺やらなんやら渡された。怖かった〜」

「お前がハントされてどうすんねん！！」





あー、うちの最年少のお守り大変やわ

もうこいつとハント出るん辞めよ




望「あー、このTシャツお気に入りやったのに引っ張られて伸びてしまった…」

「呑気な事言っとんなよ、マジで俺寿命縮んだわ」

望「高かったのになぁ…」

「おい、聞いとんか？俺の話。おい、小瀧よぉ」

望「でも、助けきてくれてありがとな！シゲ！」

「の、望が怪我したら幹部組にシバかれるの俺やしな」






いつも生意気言ってくるせに

こういう時ばっかり年下っぽい事してくるんやから


しゃぁないからもう少しお守りしたるか



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