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紫「これ」
そう言って濱田さんが差し出したのは1本の薔薇
紫「望に渡してくれへん？」
俺になんかくれる訳ないのにアホやな…
紫「旦那様が照史さん以外に心を開いとるん見たのは初めてや…やっぱり血の繋がりなんかな？」
緑「…」
紫「俺は望が旦那様の何かを変えてくれる気がしてん、俺だけやない屋敷の人間も少なからずそう思ってるはずや…」
俺は耐えられなくなった
何度も何度も同じ気持ちが込み上げては封印し
計画を成功させるためと自分を奮い立たせて来たけど
今回ばかりはダメやった
なんでかは分からん…
でも…
俺として屋敷のみんなに受け入れられてる望を見たら
血の繋がりなんて本当は無いんやで
って言いふらしたくなった
俺も認めて欲しいと願ってしまった
計画したんは俺なのにな…
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作者名：MITA | 作成日時：2020年5月11日 16時
