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「うぅ〜早くでっかくなりてぇー!」「後藤はまた牛乳飲むのか?」「この間信濃に抜かされたもんな」「うるせぇー!」

障子の向こう側から活発な少年の声が聞こえてくる。その中には先ほど話した薬研の声も混じっているようだ。

織田にいた時とは違う、見た目相応の会話の内容にAは少しばかりおかしくて笑ってしまう。

今の時間は、皆夕餉に行く頃だが、Aは主が夕餉にて紹介したいらしく、直々にこの部屋に呼びにくるらしい。

トントン

夕餉へ行く刀たちの声も聞こえなくなった頃、障子の向こうから控えめなノック音が聞こえてくる。そろそろ出番のようだ。

A「はい」

周「それじゃあAちゃん、行こっか」

A「ふふ、どこまでもついていきますよ」

長い廊下を二人並んで歩けば、襖の向こう側から楽しそうな会話がこちらまで届いている。

「あるじさまはまだですかー?」「もう少し待とうぞ!」

このような愚痴も度々聞こえてきてはいるが。
宴会だろうとただの夕餉であろうと大広間にて皆で行うこの本丸は、他のどの本丸よりも仲がいい。

自分がこの中に入ってしまってもいいのだろうかとAは不意に不安が襲うが、それを汲み取ったのか、それとも長年の経験からだろうか、周が口を開いた。

周「緊張しないでも大丈夫だよ。みんないい刀たちだから」

その言葉に後押しされ、周と共に畳へと足を踏み入れる。視線がこちらへと集まって息が詰まりそうになるが、しっかりと口を開かせる。

「政府より配属されました、私の名前は人間無骨。二代目之定が作の唯一の十文字槍です。どうぞ、Aと呼んでくださいね」

加「あ、あの監査官!?俺より可愛いじゃん……」

燭「鶴さんじゃないけど、驚いたな……」

周りにばれないように、緊張感の解けた息を小さく吐けば、あちらこちらから『よろしく』とたくさんの声が湧き上がる。第三部隊の隊員は皆、目をパチクリと開け驚いていたが。

A「(仲間……ですか)」

心の中で木霊する響きに、Aはクスリと笑みをこぼした。

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黒雪 長谷部信者(プロフ) - 初めまして! 人間無骨とても、面白かったです^^* (2019年7月8日 0時) (レス) id: 64abb0ccf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 続編はどこにあるのでしょう!とても気になります!待ってます! (2019年4月1日 16時) (レス) id: c428feaf44 (このIDを非表示/違反報告)
しおキャラメル - 長可ちゃん!!!!人間無骨!!!!!好きです!ありがとうござます(*≧∀≦*) (2019年2月19日 1時) (レス) id: 2d0ba07ba8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:望田 | 作成日時:2019年1月26日 18時

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