わたしのヒーローアカデミア。【ヒロアカ】 (ページ7)

今日:9 hit、昨日:6 hit、合計:2,660 hit

第2話: きっとこうすると思ったからページ7

＊

「あった！…ってクソ！こいつもか！」

巨大な腕を持つ受験生の少年が、ビルの角にロボットの姿を見つける。しかし、ロボットは少年に反応せず、近付いてみれば内部から黒い煙が立ち上っている。少年は舌打ちをして空を殴った。
Aのポイント稼ぎは順調だった。Aはロボットの基盤だけを破壊する戦法をとっている。そのため、他の受験生がロボットを見つけてもそれがAによって破壊済みであることが多く、図らずも場を撹乱させることにつながっていた。

(順調だ。このままいけばきっと…！)

小鷹に乗って空を飛び回るAも、自分が上手く試験を運べている自覚があった。緊張でポイントを数えることを忘れてしまったが、かなりのロボットの基盤を壊したはずだ。ふっと気が緩みかけた──そのときだった。

ドンッ！と地面を割るような爆音が響いた。
心臓が飛び出そうになるのを抑え、Aは音の方へ振り向こうとする。しかし、そんな必要はないと言わんばかりに、会場のあちこちから同じような爆発音がした。土煙の中から姿を現したのは、今まで壊してきたロボットの数倍はある巨大なロボットだった。会場の受験生たちは、その姿形に見覚えがあった。これは…

(ゼロポイントの、ロボット…！？)

Aは瞳を揺らす。資料には他のロボットと同じくらいのサイズで描かれていたのに。縮尺が違うと言っても、あんまりじゃないか。

『さあここからが本番だ！コイツらとの戦闘をうまく避けながらポイントを稼げるか！？』