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20 これを求めてたんだよォ! ページ21

ついにクラス発表の日がやってきた。
発表自体は午後からだが、遅刻して友達作りのスタートが出遅れることが1番怖いので、少し早めに家を出た。

食堂でお昼を食べて行けばちょうどいい時間になるだろう。ここの食堂がどれほどのものなのか、知っておきたかったしな。

えーっとまだ食べられるものは、6品しかないのか。位階(ランク)をあげていけば、より美味しいものにありつけるという訳だ。

「すみません、目玉黒黒焼きとネバごった煮ください」
「ごめんアル!今ちょうど50人前の料理を作ってて!また後で!」

50人前?なんだパーティでも開くのか?
しかし食堂を見回しても、そのような集団は見つけられない。普通にごった返しているとはいえ、それほど集まった集団がいれば見てわかるはず。

「それは今頼まれたものなんですか?」
「そうなんだヨ。予約もなしに頼んでくるアホがいるとは思ってなかったから今厨房は大混乱だヨ」
「それは…ご愁傷さまです」
「謝謝!もう少し時間を開けてから、また注文に来てくれアル!」

まさかの食いっぱぐれ…どうしようもない。購買で食べれそうなものでも買うしかないか…

「あり?アスモデウスじゃん」
「ん?ジャズか」

声をかけてきたのは、先日仲良くなったジャズだ。どうやらジャズも食堂でお昼を食べていたらしく、ジャズの隣には鳥型の悪魔がいた。

「ホホー、あなたが首席の方ですか。オーラが違いますねぇ」
「…そちらは?」
「失礼。私はカイム・カムイです。彼とは式で隣でして」
「そうか。知っての通り私はアスモデウスだ」
「どーせなら一緒に飯食おーぜ。ってアスモデウス飯は?」
「注文しようとしたら断られたので購買に行こうかと」
「はぁ?!成長期の俺たちには、このタダで食える飯が1番重要だってのによー!バビルスなにやってんだー!」
「それは災難でしたねえ。そうだ、この冷凍ミキャンでもどうぞ」
「え?いいのか?」
「ホホッ私紳士ですから」
「ほら、俺のも分けてやるよ。こっちは手をつけてないから」
「……ありがとう。助かる」

まじでいいヤツら過ぎない?!!
泣ける…悪魔学校悪くねえ…!このダチと駄弁る感じを俺は求めていたんだっ!

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作者名:南条 | 作成日時:2021年10月13日 21時

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