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慶一郎side
.
本当は貴久から話してくれるまで待とうと思ったんだけど、聞いてみようかな。
｢ごめんね。学校行きたいよね｣
貴｢っ、…たか、いかないと…ぐすっ、｣
行かないと……？
行きたいじゃなくて、行かないとってどうゆうこと？
先生に怒られるって思ってるのかな？
｢大丈夫だよ。体調が良くないんだから仕方ないでしょ？誰も怒らないよ｣
貴｢んーんっ、また、…ずるっていわれるから、｣
え……ズル？貴久が？
｢貴久、兄ちゃんにお話してくれない？｣
貴｢でもっ⋯、｣
｢さっきも言ったでしょ？悲しいことも一緒に頑張ろって。貴久が辛いの、兄ちゃんやだな｣
貴｢…ふぇっ、…にいちゃん、ぅぅ…｣
俺にぎゅっとしがみついてきた貴久は
何かが吹っ切れたように泣き出した。
あー…そろそろ泣き止んで欲しかったのに、、
ちょっと呼吸が怪しいんだよなぁ。
｢貴久、ちょっと、(ピーピーピー)…あぁ、苦笑｣
貴久に付いてる機械が警告音を鳴らした。
泣きすぎて酸素が足りなくなっちゃったみたい。
せっかく話してくれそうだったのに
これじゃ聞けなくなっちゃったなぁ。
｢貴久1回泣き止もう？あと、しばらくお話もお休みしようね｣
貴｢にいちゃんっ、…にいちゃん、、はぁ、｣
｢兄ちゃんここにいるよ？大丈夫だよ｣
ピーピーと鳴り続ける警告音が怖いのか、俺にしがみついて離れない。
苦しくなって貴久自身も焦ってしまい、なかなか呼吸も落ち着かなくて…
鼻のチューブだと酸素が十分に送れないからマスクに変えたいんだけどな。
｢貴？怖くないよ。ちょっと苦しいの楽にしようよ。
こっちのマスクに変えようね｣
貴｢…………ゃ、｣
うん、知ってる。苦笑
酸素マスク大嫌いだよね。
それは、入院のたびに付けられるからなのか、
それとも……事故のことを思い出すからなのか。
俺には分からない。
うーんってわざと悩んでる声を出して、
少し困った顔をしてみる。
すると、ちらっと俺の顔を見た貴久は悲しそうな顔でぎゅっと唇を噛んだ。
顔を上げてくれてるうちに
手早くチューブからマスクに変える。
貴久は嫌がらなかったけど、唇は噛んだまま。
あーーもう！ほんっとに！
こうゆうとこだよ！俺のダメなとこは！！！
また…貴久の優しさを利用しちゃったな。
こうやって俺がどんどん我慢する子にさせてるんだ…
少し自己嫌悪に陥っていると、
小さな手が俺の頭にふわっと触れた。
.
終わり
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貴虎(プロフ) - ももかんさん» ありがとうございます！頑張りますー！ (2020年8月29日 20時) (
レス) id: df5a307335 (このIDを非表示/違反報告)
ももかん(プロフ) - 新しいシリーズも続きが楽しみです。まだまだ暑い日が続いてますが、体調に気をつけて下さい。どちらのシリーズも更新 待ってます。 (2020年8月29日 20時) (レス) id: 4d66bdfd8c (このIDを非表示/違反報告)
貴虎(プロフ) - ましゅさん» わ、ありがとうございます！！のろのろ更新になるかと思いますが、頑張ります〜！ (2020年8月27日 19時) (レス) id: df5a307335 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - 新しいお話とっても楽しみです！！更新頑張ってください( ´ ` ) (2020年8月27日 19時) (レス) id: a031859ea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：貴虎 | 作成日時：2020年8月27日 14時
