30. ページ30
小山side
.
まっすーから抗がん剤を始めると連絡を貰った次の日、俺は早速まっすーに会いに行くことにした
個室に移ったって聞いたからそこに向かうと、まっすーの病室は一番端にあった
これなら俺たちも来やすいし、少しくらい騒いでも大丈夫そうだ
ノックして部屋に入り、まっすーに声をかけた
｢まっすー、来たよ〜！｣
だけど返事はなく、そのまま中に入るとベッドの上の布団がこんもりとしているのが見えた
寝てるのかな？
そう思いながら近付くと、真っ青な顔をしたまっすーが、ぎゅっと目を瞑り蹲っていた
その背中は微かに波打っていて俺は慌てて声をかけた
吐きそうだったらしいまっすーは、身体を起こしてあげるとすぐに洗面器に顔を突っ込んだ
苦しそうに吐き続けるまっすーの背中を擦りながら、枕元に置いてあったナースコールを押した
すぐに先生が来てくれて、吐き気止めの薬を入れてくれた
だけど吐き気は治まらないみたいで、結局 抗がん剤が終わってからもまっすーはしばらく吐き続けていた
辛そうだな....
やっと落ち着いた頃にはぐったりしていて、先生がまっすーの身体を寝かせてくれた
あんなに吐いたんだもん、疲れるよね
辛そうなまっすーを見ながら、傍に居ることしか出来ない自分が不甲斐なかった
しばらくすると少し元気が戻ってきたみたいで、話ができるようになった
運ばれて来た夜ご飯も少しずつだけど食べれている
さっきはほんとに苦しそうで、こっちが泣きそうだった
そんな姿を見ていたから、ちゃんとご飯を食べているまっすーを見て思わず｢良かった....｣と呟いた
まっすーにも聞こえてたみたいで
ふふって笑ってくれた
仕事が不規則な俺たちはいつお見舞いに来れるかわからないから、面会時間を無くしてくれている
今日は消灯時間までまっすーと話をしていて、名残惜しいけど帰ることにした
明日も誰かに来てもらおう
俺は仕事で無理だけど、抗がん剤を入れている間は誰かが居た方がいい
帰りに先生の所へ行って、まっすーの治療に関する資料をもらった
とりあえず、抗がん剤を入れる七日間は
その時間に絶対誰かが行けるようにしよう
まっすー以外の3人で改めて作ったグループチャットであしたの予定を聞くと、シゲが空いているらしくまっすーのところへ行ってくれるみたいだった
前に気まずいまま帰っちゃったからちゃんと話せるといいな、
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NEWS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
orange72019(プロフ) - ほんと最高ですありがとうございます！こういうの大好きです！ (2019年11月25日 20時) (
レス) id: cdf058685f (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 貴虎さん» いえいえ(^^)楽しみにしてまーす！こちらも小説書いてるので頑張りまーす！お互い頑張りましょうね！(^^) (2019年11月10日 12時) (レス) id: 2d78803305 (このIDを非表示/違反報告)
貴虎(プロフ) - 鈴蘭さん» はじめまして^^ありがとうございます！頑張ります(´∇｀) (2019年11月3日 21時) (レス) id: df5a307335 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 初めまして！最近病気系見始めました！面白いので更新頑張ってください!応援してます (2019年11月3日 10時) (レス) id: 2d78803305 (このIDを非表示/違反報告)
貴虎(プロフ) - ましゅさん» ありがとうございます！読みにくかったらいつでも言ってください〜|ω･`) (2019年11月1日 19時) (レス) id: df5a307335 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：貴虎 | 作成日時：2019年10月6日 17時
