28 アカツキ ページ28
『本当にクソサドと付き合ってるアルカ?』
数日が経ってクラスもようやく落ち着きを取り戻した放課後。
お妙ちゃんと神楽のいつもの3人で喫茶店に入った。
席に着くや否や、今まで触れられる事のなかった話題。
私は思わず口に含んだ水を吹き出しそうになって慌てて飲み込んだ。
「げほっ、ごほ」と、喉を通らず器官に入った水を出して涙目になりつつ2人を見た。
『え、っと...』
『付き合って、ません』
ついつい敬語になってしまったが2人は何も言わずに私を見つめたままだった。
まだ"続き"を待ってるみたいに、じっと私を見ている。
2人には敵わない、そう思った。
大きく息を吐き出して意を決して彼女たちの求める"続き"の言葉を繋ぐ。
『高杉先生が、好き』
カラン、と水の入ったグラスの氷が崩れ落ちる。
それを遠目に見ていたのはお妙ちゃんと神楽の顔を真っ直ぐ見ることが出来なかったから。
『でも、諦めないと』
先生を好きになってしまったこと。
好きになってはいけないこと。
諦めなければいけないこと。
全部分かってる。
『Aちゃんは、本当に諦め切れるのかしら』
その言葉に前を向くとお妙ちゃんは澄ました顔で注文したケーキを口に入れていた。
ブワ、なんて顔が熱くなった。
『諦めなきゃ、いけないの!!』
出した声は自分でも驚くくらい大きなものでお妙ちゃんの隣に座る神楽はもともと大きな目を更に大きくさせた。
それでもお妙ちゃんは何食わぬ顔をしていて、私はその場から逃げるように鞄を手に「今日は帰るね」と2人の返事も聞かずに背を向けた。
157人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫蘭(プロフ) - ハルさん» そうなんですか。でも応援して頂けるだけでも嬉しいです笑 私も、同い年だと分かって嬉しいです!親近感が湧いて仕方ないです笑 またお話出来るの楽しみにしてます! (2017年9月18日 15時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» 実はですね、私中学受験をしたので高校受験がないんですよ……。なので本当に他人事のようにしか紫蘭さんに何も言えないのですが、本当に応援しております。同い年、嬉しいです。親近感が湧いちゃいます( ´ ∀`) 息抜き程度にでもまたお話ししてくださると嬉しいです。 (2017年9月18日 14時) (レス) id: eb197fc214 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 獅子の子さん» やっぱり高杉はいいですよね〜( ´ ∀`) ニヤニヤしちゃいますよね、考えてると。 この作品でキュンキュンしてくださったのならなによりです! 閲覧とコメント、どうもありがとうございました! 高杉さん万歳!!\(^-^)/ (2017年9月18日 14時) (レス) id: eb197fc214 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - ハルさん» ハルさんも高校受験何ですか!!私も一緒です笑 いえいえ、全然大人じゃないですよ…中学3年のまだまだ未熟者です。私自信、ハルさんの方が大人っぽいです!ハルさんも身体に気を付けて勉強や更新の方頑張って下さい!応援してます!! (2017年9月18日 12時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 銀皐月さん» 先生に、ですか!! それは素敵な夢をお持ちですね!! 「なれる」なんて無責任なことは言えませんがなれるように祈ってます。きっと良い先生になるんだろうなぁ、なんて思いつつ... その時は素敵な生徒にも会えると良いですね! コメント有難うございました (2017年9月18日 9時) (レス) id: 30e1da4c35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:高杉同盟 x他1人 | 作成日時:2017年7月31日 23時