セコムが11人 ページ13
子供を全員家に帰し、私は残った赤子を抱えて
鬼の元へ戻るとまだ完全には消えていなかった
女鬼「なんでなんでこんな小娘なんかにっ!!」
『それは、アンタが人を食べてなかったからだよ』
この女はあれ程の子供を攫っていたにも関わらず驚く程に弱かった
理由はすぐに分かった。
生きた人間を食べてなかったから
食べていたとしても山に住む猪などの獣を喰らい腹を満たしていたのだろう
『なぜ、喰わなかった。お前は鬼だろう?』
女鬼「…………愛おしかったから………かしら?」
『愛おしかった?』
赤子「うぅ……あうぅ〜」
赤ん坊には何が起こっているのか分からないだろう
消えかかっている女鬼を見つめキョトンとしていた
だがしばらく見つめたあとニッコリと笑って
赤子「…かぁ…………おっかぁ………」
女鬼「!?バカね……私はアンタを攫った悪い人なのよ?お母さんじゃ……ないのに………」
お母さんと呼ばれた女鬼はボロボロと嬉しそうに涙を零した
女鬼「それでも私を……お母さんと呼んでくれるの?」
赤子「キャキャッ!」
女鬼「鬼狩りさん………名前はなんと言ったかしら?」
『…………蓬莱 Aだ』
女鬼「Aさん………私、最後に斬られたのが貴方で良かったわ。
きっと他の鬼狩りなら斬った私には目もくれず、子供達を逃がして私の所へは戻ってきてくれなかっただろうし………」
『………』
女鬼「その赤ん坊ね……死んでしまった息子にそっくりなのよ。鬼に喰われた息子に………」
『っ、お前も鬼に襲われたのか?』
女鬼「えぇ……どのくらい前だったかしら……
風が強い夜……突然鬼が家に入って旦那と息子を喰い殺したの……
私は何故か死なずにこんな姿になってしまったけど」
恐らく何らかの拍子に傷口に鬼の血を浴びてしまったのだろう
女鬼「死んだと分かっていても諦められなくて……
私は色んな村を転々としながら子供達を攫った
子供って単純で純粋ね………
私をいい人と勘違いしてずっと慕ってくれていたわ…」
『…………』
女鬼「やめなくちゃと分かっていても"また"私の手元からいなくなると思うとこの子達を手放せなかった」
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泡沫ザクロ(プロフ) - 零さん» ありがとうございます!!楽しみにしてますね!!! (2019年11月30日 23時) (レス) id: 3b285e8557 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 今日申請してきました!リンクでき次第ご報告に上がります! (2019年11月30日 19時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
泡沫ザクロ(プロフ) - 零さん» なんですと!!?ありがとうございます(号泣)イメ画のリンクはこのコメント欄に送って頂けると嬉しいです! (2019年11月29日 0時) (レス) id: 3b285e8557 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - イメ画はどのように挙げれば良いのでしょうか?もし泡沫ザクロさんがよろしければ描かせていただきたいのですが (2019年11月29日 0時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - なるほど、こちらこそすみません。 (2019年11月10日 15時) (レス) id: 03cb9b6635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泡沫ザクロ x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年10月22日 0時