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今井が谷川に絡んでいるうちに、理子を連れて学校に向かおうとしたが 目ざとく気付いた今井がちょっと待ってくださいとストップをかける。
困ったように笑う理子を見るに、そこそこ長い時間足止めを食らっているのだろう。
確かに、理子は余裕を持って学校に登校するタイプだ。普通なら遅刻ギリギリのこの時間にここにいるわけが無い。
｢ あんたらと違って理子は遅刻とかそういうのするタイプじゃないの。話なら後にして ｣
｢ 三橋はｧ!! 卑怯者、ですよね ｣
｢ …は? ｣
私の言葉はスルーして、いきなりそう言い出した今井。せっかく三橋の事を忘れていたのに、そいつのせいで 先程見かけた金髪頭を思い出す。
多少薄れたように感じた 心のモヤモヤみたいなものが、また現れてきた。
けれど、目の前のそいつが そんなことに気付く訳が無い。そうですね、と 答えた 理子に、我儘ですよねだの性格悪いですよねだの 三橋の悪口を続けていく。
別に、私に関係のない事なのに。
今井の言っていることは、間違ってもないはずなのに。
何故か、三橋が 散々に言われているのがなんとなく気に食わなくて、ーーーぷつりと、何かが切れる音がする。
｢ 三橋は…嫌な奴、ですよね ｣
｢ うるせぇな… ｣
｢ …A? ｣
呟いた声は、理子にしか届かなかったらしく。
勘違いした今井は、Aさんもそう思ってますか! と何故か得意げに笑う。
嫌な奴? 確かに、理由も分からずに怒って 今まで散々絡んできたくせにいきなり避けてきたりして。訳の分からない奴だ。ーーーだけど。
｢ それ以上 三橋のこと悪く言ってみろ、紅高の番 はれないようにしてやる ｣
｢ ちょっとAっ ｣
それでも、あいつにだっていい所はあるのだ。
何が?と細かいことを問われれば すぐには答えられないけれど。
今はあまり関わりもないのに、悪く言われてこんなにもむしゃくしゃするぐらいには、きっと私はあいつをそこそこ良い奴だって思ってるって事だ。
今にも殴り掛かりそうな私を抑えた理子は、ごめんね 今井くん。と苦笑いを零す。
｢ …でも、私もAと同じ気持ち ｣
｢ え ｣
｢ 三ちゃん、あんなんだけど 良い所もあるんだよね ｣
そう言った理子は、それじゃ時間もギリギリなので失礼します。と深々と礼をすると、じっと今井を睨みつけていた 私の手を引いて歩き出したのだった。
｢ …どんまいっす 今井さん ｣
｢ こ、怖ぇ…!! ｣
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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