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Side.I
目の前のAちゃんから、何言ってんだこいつ、って視線をガンガンに受ける。
俺だって、別にこんな事言うつもりは無かったけど、あまりにも素直にならない…っていうよりも、自分の感情に気付いていないAちゃんに焦れったさを感じたのだ。
ここ最近、理子ちゃんが三橋と絡むようになってから、Aちゃんは明らかに不機嫌になる事が多くなった。
三橋の隣で、呆れながらもなんだかんだ楽しそうにしているAちゃんと、それを見て嬉しそうにしている三橋のコンビが、俺は好きだったのに。
別に、理子ちゃんと三橋が一緒にいるのが嫌とか 理子ちゃんが嫌な子とかそういう訳じゃないけど、Aちゃんが 身を引くのはどうかなって思うのだ。…まぁ、俺の勝手な気持ちなだけなんだけど。
それをどうにかしようとした結果、出た言葉があれである。Aちゃんの 馬鹿じゃないの?という言葉が脳内に響く。
…いや、馬鹿だったな、うん。
Aちゃんは 意味わかんない、と言わんばかりに俺のことをじっと見ていたが 俺が言葉を撤回しようとしないのを見ると、小さく溜息をついた。
｢ ほんと、頑固っていうか… 自分が思ったことを曲げないね、伊藤は ｣
｢ な、なんだよいきなり ｣
｢ 私が三橋が好きかどうかなんて関係ないのに ｣
｢ か、関係あるよ 今告白してるってことは俺がAちゃんを… ｣
｢ 私を? ｣
じっと見据えてくるAちゃんに、どうしても “好き”って言葉だけは、言えなかった。
さっきの付き合おうって嘘だってだいぶ心を痛めながら言ってたのだ。…俺には、京ちゃんがいる訳だし。
黙ってしまった俺に、意地悪言ってごめん、と告げたAちゃんは 自嘲的な笑顔を零した。
｢ 私、今まで一人だったから。慣れないんだよね、人といるのが ｣
｢ …おう ｣
｢ だから、伊藤にどれだけ言われても、三橋が好きとかそういうの よく分かんない ｣
そう言ったAちゃんは俯いて、とても苦しそうに見えた。慣れない事や、初めての事は きっと怖いしめんどくさいだろう。
一人だと言ったAちゃんは、今までそれに一人で立ち向かうか目を逸らす事しかできなかったんだと思う。
けど、今はもう違うだろう。
｢ じゃあ俺が、Aちゃんに恋が何たるかを教えてあげる ｣
｢ は? ｣
顔を上げたAちゃんは、自信満々な俺の顔を見ると、伊藤はなんというか、ほんとに馬鹿だよな…と呟いた。
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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