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ぺらりぺらりと本のページを捲っていくが、どうも内容が頭に入ってこない。
諦めて、栞を挟んで本を閉じる。栞を挟んだページは、三橋がこの学校に来てから1ページたりとも進んでいなくて、どれだけあいつに振り回されているのかが目に見えてわかる。
｢ はぁ…… ｣
深く溜息をついても、なに溜息ついてんだよ、とつっこむ奴はいない。
三橋から離れたいが為に ここに来たのに、それがないと寂しくなるなんて我儘な奴だ、私は。
キンコーン、と朝のSHRが終わるチャイムが鳴る。一時間目の授業も始まるし戻るか、とも思ったが一時間目が古典の授業だったことを思い出して 私は浮かしかけた腰をもう一度下ろした。
特にやることは無いけど、椋木の授業を聞く気は起きない。
それに、戻って 三橋に絡まれたりしたら、また変な対応をしてしまいそうだった。理由は未だによく分からないけど。
はぁ、ともう一度 溜息をつくと、そんな溜息ついてると幸せ逃げちゃうよ、との声。
｢ わっ ｣
｢ お、Aちゃんが驚いてんの初めて見たかも ｣
｢ い、伊藤…? ｣
｢ 様子おかしいから心配で来てみた ｣
｢ それ昨日の昼休みも言ってたよ ｣
｢ マジか ｣
いつの間に登ってきたのか 梯子を登り終えた伊藤は、よっと なんて言って私の隣に座り込んだ。
そろそろ一時間目が始まるというのにいいのだろうか、授業真面目に受けるタイプじゃなかったっけ、伊藤。
｢ ねぇ、Aちゃんさ ｣
｢ なに? ｣
｢ やっぱ三橋のこと好きでしょ ｣
｢ ｹﾞﾎｯ ｣
私の疑問なんて他所に、隣に座って早々伊藤はそんなことを言う。驚きで空気が変な所に入って 身体を攻撃する。
ゲホゲホと咳き込んでいれば、そんな驚くとは…ごめん、と申し訳なさそうに眉を下げられた。
｢ 何、ほんといきなり ｣
｢ いや、あんまりいきなりじゃないと思うけど… ｣
｢ いきなりでしょ、何がきっかけでそんな… ｣
｢ きっかけっていうか…Aちゃん、結構わかりやすいよ ｣
｢ わかりやすいも何も 別に好きじゃないし ｣
そう言うと、ふーん、と疑ったような目で じとりと見つめられる。その視線がどうも居心地が悪くて 私はふいっと伊藤から目を逸らした。
伊藤はそんな私に構わずに、じゃあさ、と言葉を続ける。
｢ 俺と付き合わない? ｣
｢ 誰が? ｣
｢ Aちゃんがだよ ｣
｢ …は? ｣
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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