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Side.M
｢ …女子の着替えってのはなんでこうも遅せぇのかね ｣
理子の道場を出てすぐの所で Aを待って、数分。ぴくりとも動かないドアを眺めながら俺は溜息をつく。
先に帰ってやろうかとも思ったが、時間も時間でそろそろ遅くなる。別にあいつなら大丈夫だろうが、変なやつに絡まれたりしたら後々俺の居心地が悪ぃし。
出てきたら なんか飲み物でもたかってやろう、と心に決めながら 門に体重をかけ ぼうっとドアを見つめていると、やっと動いたそこ。
俺が待っていたそいつは 出てくると、門の前で待っていた俺に気付いて 慌ててぱたぱたと駆け寄ってきた。
｢ 遅せぇんだけど。地球10回ぐらい回った ｣
｢ 着替えに10日もかかりません ｣
｢ …地球って1日1回回んだっけ? ｣
｢ マジで言ってんの…? ｣
有り得ないと言わんばかりの視線を向けたAだったが、すぐに俺から目を逸らして 待たせてごめん、帰ろ と家に向けて歩き出した。
俺もそいつの後を追うように歩を進める。
なんか冷たいようにも感じるが、まぁいつも通りかと 変に考えるのはやめにした。
｢ なぁ、今日の俺 かっこよかったろ ｣
｢ よくあんな卑怯な手思い付くなって思った ｣
｢ 頭の回転が違ぇんだよ ｣
｢ そんなアホみたいなことばっか 思い浮かぶ頭の回転なら無くていい ｣
｢ あァ!? ｣
｢ うるさい… ｣
俺に返事をするAは、テンションだって声音だっていつも通りなはずなのに、また変な違和感を感じてしまう。
今日一日 素直なこいつと触れてきたからかとも思ったが、なんかそれも違う。
ざわざわと変に胸が騒ぐ。
話を無視されてる訳でも無きゃ 避けられてる訳でもねぇのに、なんで俺はこんなにも此奴のことを気にしているのか。
理由なんて分かったもんじゃないが、とりあえず こんな感情で居続けるのは正直辛い。
俺は 前を見据えて歩くAの行き先を遮るように Aの前に立ちはだかった。
｢ 今度は何? ｣
｢ こっちのセリフじゃ ｣
｢ は? ｣
｢ お前、なんか変だぞ ｣
そう言うと、俺を見上げたAの目は ゆらゆらと揺れた。思い当たる箇所があるのだろう。
けれど、Aは理由を素直に言うことはなく ちょっと疲れたのかも、とだけ言って 目を伏せた。
｢ そんなことより、頭の怪我は? 病院とか行かなくて平気? ｣
｢ しつけぇな、平気っつってんだろ ｣
｢ 怒んないでよ… ｣
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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