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理子のお父さんは、目の前に寝そべっている今井に対して ほらもうやるよー、と声を掛けて つんつんと脇腹をつついている。
くすぐったのか、ひゃわ、とか変な声を出した今井は 慌てて立ち上がって やっと試合をやる気になったのか フィールド内へと入った。
ーーーのもつかの間、試合が始まると言っているのに 今井は理子の手を握った方の自分の手を見て 幸せそうにニヤニヤしていて。
不意をついて 拳を繰り出してくる相手に全く注意を払っていない。
やばい、と思った瞬間 隣で理子が 今井さん前!と叫んでいた。
｢ ん? うぉらぁぁぁぁあ!! ｣
｢ ぐふっ… ｣
理子の声によって やっと敵を見た今井は、繰り出された拳を避けて 左手を振り上げる。
その左手は相手の顎にクリーンヒットし、その一発で相手は倒れた。
勝った喜びでか、雄叫びを上げている今井を見て少しだけ驚く。あいつ、図体だけじゃなかったんだ。
三橋や伊藤も 目を丸くして、あいつ ちゃんと強ぇんだ、だの 馬鹿力、だの好き勝手言っていた。
理子と谷川だけが、素直に今井の勝ちをよろこんでいる。
｢ 理子さん! 貴女の手を握った方の反対の手で倒しましたので、この手はまだ汚れていません!! ｣
｢ その調子で頑張ってください、今井さん ｣
｢ うおおおおぉ!!理子さんに応援してもらえれば、負ける気がしません!!!! ｣
｢ 単純なやつ ｣
理子の言葉でやる気を更に漲らせた今井は、2人目3人目と、次々と出てくる相手を倒していく。軽々と4人目も倒した所で、驚いていた相手側の師範がやけに意地悪く笑みを零した。
｢ 岸本を出さない方が怪我人も少なく済んだのになぁ… ｣
その言葉とともに立ち上がったのは、向こうの大将であろう、あのやばそうな男だ。
気だるそうに立ち上がったそいつは、ゆっくりとした足取りで今井の前に立ちはだかった。
今井は そいつをじっと見て、悪いがお前に勝って理子さんを手に入れる、などと息巻いていたが、…きっと、そう簡単には行かないだろう。
先程の試合と同じように、今井が理子の方へと気を取られている間に試合は始まる。
何時もなら、それでも 良かった。間合いを詰められてもすぐに今井が避けてやり返すことが出来ていた。
ーーーでも、こいつは違う。最初から既に、格が違うのだ。
試合が始まって数秒、相手側の蹴りが今井の後頭部へと二回ほど綺麗にきまった。
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零生(プロフ) - エイラブさん» ありがとうございます! 出来るだけ出していけるように頑張ります〜！ (2018年12月26日 0時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
エイラブ - 面白くて好きです！ 相良君と片桐君が好きなのでもっと出してほしいです！ これからも頑張ってください！ (2018年12月25日 16時) (レス) id: e30e78e61a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ソルトさん» 嬉しいです、ありがとうございます！出来るだけ更新怠らないようにするので、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2018年12月23日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - いつも読んでいます！続きが楽しみです！ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 3945e53ccf (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 弌さん» 神様扱い光栄です笑 これからも好きだと思って貰えるように頑張ります!ありがとうございます!. (2018年12月20日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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