球団職員に花束を。その3

＊102 頑張りますか！(side近藤) ページ18

side◎近藤健介

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｢あ、こんちゃんあけましておめでとう｣

8｢え、遅くね？｣



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徳之島は暖かい
…いや、もはや暑いって言った方がいいな
訂正。徳之島は暑い！


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この自主トレには俺や剛、上沢の93年会を始め、他球団の選手も参加してる
そして、通称"A争奪戦"でゲット(？)した
Aももれなく付いてきてくれた訳で


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しんどいしんどい砂浜ランニングを終えて、しばしの間の休憩時間、皆倒れてる
…あれ、1人だけめっちゃ動いてる。誰だあれは



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15｢転ぶなよー｣

｢ふっふーん、Aさまを舐めるでないよ｣

8｢え、何やってんのあれ｣

12｢私も砂浜走る！って走ってったよ｣

8｢わー猿みてぇ｣

｢何これ足に砂が！わわっ、こける！｣

8｢Aー！｣

｢なにー？？｣

8｢そっち行くわー！｣

｢……ほえ？！｣

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休憩中の俺達から少し離れた砂浜で
走り回っていたのはAでした。猿みてぇ(2度目)
ちょっと早めに休憩を切り上げて
Aの方へ行ってみれば、なぜか"おぉ、いらっしゃい！"って言われた。今度は寿司屋みたいだし。


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｢元気だねこんちゃん。休憩いいの？｣

8｢もう終わりー。あと元気ってのそっくりそのままAに返すわ｣

｢はは。徳之島はいいね。ちょうどいい暑さ｣

8｢A日焼け止め塗ってる？｣

｢えー、話噛み合ってないよ｣

8｢ここ日差し強いし｣

｢そっか。塗ってる塗ってる！塗りまくったよ｣


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日焼けだけは阻止したい…！って太陽に闘志をメラメラ燃やすAザル(推定5歳)
白いタンクトップ、それに高い所で髪を括ったポニーテール
A、肌が雪みたいに真っ白だから黒焦げにならないかちょっとヒヤヒヤもん


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8｢ゴキブリくらい黒焦げになったらどうするよ｣

｢うっわこんちゃん例え方最低
あと、Gくんは焦げてないからね｣


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むすっと頬を膨らませて、べしっと俺の背中を叩くA。…何気にこれが痛かったりする。


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｢…ありがとねこんちゃん、私を連れてきてくれて｣

8｢どうした？まだ2日目だけど｣

｢メンバー皆若い人ばっかりで、自分がしっかりしなくちゃって思う分やりがいも生まれるし

何よりうわっちと剛くんと…それにこんちゃんがいるからほんとに心強いよ

この自主トレで私も成長出来そう
本当にありがとう、こんちゃん｣

8｢何だよ急に(笑)…こっちこそ。｣


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にししと笑うAと
ぎゅっと握手を交わした


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残りの自主トレ、皆で頑張りますか！


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