25恋 ページ26
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真珠のような心を見つけた
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(…目、腫れてる)
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街のウインドウに映る私の目は
ほんとに開いてる?そもそも目、ついてる?ってくらいに、腫れぼったくなってる
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それもそのはず
巨くんに告白されたと思ったら
今度は誠知が…キスまで、してきて
(しかもかなり深めのやつ)
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色々、悶々と考え込んじゃって
ほとんど寝てません、完璧寝不足です
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(……幼なじみ、じゃん)
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誠知のあんな顔、あんな声…初めてだった
初めて見る誠知がいっぱいで
どうすればいいか分からなかったけど
確かに感じた、誠知の真っ直ぐな気持ち
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幼なじみ以上に見てた、って
ずっと好きだった、なんて
私達、生まれた時から一緒にいたんだよ?
誠知の"ずっと"は、どのくらい大きいものなの…?
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(…痛いよ、心臓)
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まだ、鼓動が早いままみたい
…戸惑いがない訳じゃないけど
既にキスを交わしたことがある私たち
昨日、やっと導かれた答え
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(…どうすれば、いいんだろ)
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今日は有給で、私は仕事休み
福岡の街に出て、写真を現像するついでに
ちょっとふらり、気分転換に
ショッピングをすることにして自由に歩いていた
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「…あ、」
「あっ」
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「「……こんにちは」」
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ウインドウショッピングをしていたら
ガラス越しに、目が合ったのは
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「…芹沢さん」
「間宮さん」
「…お仕事ですか?」
「いいえ?プライベートです」
「その受け答え、なんか芸能人っぽいです」
「まさか。ただの局アナですよ」
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コツコツ、ヒールの音を立てて
私に近寄ってきたのは…芹沢さん
芹沢さんはくすっと笑った後
沈黙を作って…私に、深々と頭を下げて
ゆっくりと向き直る
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「偶然、ここで会えるなんて思いませんでした」
「私も、です」
「…ちゃんと、謝りたいって思ってたんです」
「……そう、ですか」
「ご馳走しますので、そこで…お話出来ますか?」
「…ありがとうございます、分かりました」
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芹沢さんはそばにあったカフェ…
おしゃれに装飾されているお店を指さした
私は頷いて、歩みだした芹沢さんの背中を追う
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その背中は、いつもの自信ありげなものじゃなくて
なんだか小さくて、弱々しく見えて
ふと私の方を振り返った時の芹沢さんは
申し訳なさそうに、すぐ視線を逸らした
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"馴れ馴れしくしないで"
"迷惑なのはこっちよ"
"いい気にならないで!"
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胸が、ちりっと痛んだ
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凛*.(プロフ) - リンさん» リンさん(´∀`)ついにです...!ここまでお付き合いくださってありがとうございます! (2018年11月11日 23時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - つ…遂に!! (2018年11月11日 23時) (レス) id: 03ef5bc57a (このIDを非表示/違反報告)
凛*.(プロフ) - 澪さん» 澪さん◎ありがとうございます( ; ; )嬉しいコメントに私もキュンキュンしちゃいました(´▽`*)応援ありがとうございます! (2018年11月10日 14時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 突然のコメント失礼します。殿堂入りおめでとうございます!とてもキュンキュンしながら読ませていただいてます。これからも更新頑張って下さい! (2018年11月10日 12時) (レス) id: 10f685532e (このIDを非表示/違反報告)
凛*.(プロフ) - リンさん» リンさん◎ありがとうございます!是非2人の行く末を見守ってください...! (2018年11月6日 7時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛* | 作者ホームページ:https://twitter.com/j2hi_ve
作成日時:2018年9月18日 1時