□.田中広輔 リクエスト(Twitter) ページ38
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溢れて、溢れて、止まらない
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「ねぇ……キス、していい?」
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広輔くんは、たまにだけど
狼さんの瞳を携えて帰ってくる
甘い味を求めて問う声は、いつもより少し低い
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「それ、聞かないで…」
「いいよ。って、言って欲しいんだけど」
「……んぅ、」
「…ごめん、やっぱ塞ぐね」
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頬に添えられた手が熱くて
広輔くんの整った顔が、近づいてくる
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ふわ、と触れるだけだったキスは
どんどん、深くなっていって
頭の中にこびりついて離れないのは
きっと、今もそのままの…広輔くんの熱い眼差し
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「……ふぅ…ぁ、」
「ん…可愛い」
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いつも、穏やかな笑顔のまま帰ってきてくれる広輔くんだけど
今日みたいな狼さんになる日もあって
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きっと、理由は色々あるんだろう
私はいつも、正面で広輔くんをちゃんと受け止める
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「……んぅ、ぁ…っ、!」
「……もっと、こっち来て」
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ぐっ、と二の腕を強く引き寄せられる
ふわふわ、どこか宙に浮いてるような感覚
響く水音に気持ちが昂るのは私も同じで
それでいて、意識が白く霞んでいくのもわかった
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「ふぁ、…っ待って広輔くん、息出来ない」
「あー…ごめん、がっつき過ぎた」
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どこかに飛んでいってしまいそうな意識が
私の中に戻ってきたのは
ふたりを繋ぐ、唇がふっと離れた時
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困ったように、申し訳なさそうに髪を掻く広輔くん
我に返ってそっと私の髪を指で梳く彼だけど
私はそんな広輔くんも、好きだな…って。
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「Aってさ」
「うん」
「いつもキスする時、目瞑るよね」
「ほんと?」
「ほんと」
「それは無意識だった…」
「…下手だった?俺」
「まさか、」
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だって、だって
私を食べちゃいそうな、広輔くんの表情が
すっごく色っぽくて…ドキドキ、しちゃって
まともに見られないんです…なんて
広輔くんには恥ずかしくて言えない
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「無理、無理」
「あの、A?」
「…なぁに?」
「心の声、ダダ漏れだよ」
「えっ」
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肘で顔を隠してくすくすと笑う、広輔くん
恥ずかしさマックスになった私は
広輔くんの広い背中を、ぽこぽこ叩いてしまった
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(Your kiss is so sweet)
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溢れて、溢れて、止まらない想い
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(もう、私のばか)
(叩かれても全然痛くないよ)
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凛(プロフ) - ロケットさん» ロケットさん´`*お返事遅くなって申し訳ないです(T_T)この作品もいつか更新できたらと思いますのでその時はよろしくお願いします! (2019年9月16日 16時) (レス) id: 9e717ea10a (このIDを非表示/違反報告)
ロケット - ( ゚∀゚)・∵. グハッ!!最高でした!他の作品の投稿頑張ってください! (2019年7月25日 21時) (レス) id: 90ba40770e (このIDを非表示/違反報告)
凛*.(プロフ) - 現在リクエストは受け付けておりません( ; ; )申し訳ないです...! (2018年10月13日 0時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
みるく。 - この小説大好きです!リクエストなのですが、ファイターズ中島選手で、甘い系でお願いします! (2018年9月29日 14時) (レス) id: 8cf90193ed (このIDを非表示/違反報告)
瞳(プロフ) - こんばんは!カープの鈴木選手が彼女にプロポーズする話をお願いします!事前にタナキクマルに相談し、プロポーズ時には影で見守っている部分も入れて下されば嬉しいです! (2018年9月22日 20時) (レス) id: 10d7566248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛* | 作者ホームページ:https://twitter.com/j2hi_ve
作成日時:2018年1月21日 16時