ひとときのあいを【短編集】

□.今永昇太 ﾘｸｴｽﾄ ページ28

みまさんリクエスト

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side今永

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「なんでそんな事言うの！？」



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ぺち、と大して強くもない力で背中を叩かれた
少しでも触れたら泣きそうな顔の、A


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「昇太のばか！あほ！」
「…なんとでも言えよ」
「もう一緒に寝ないから！」
「それ、こっちのセリフだし」


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売り言葉に買い言葉
ばーか、って小さく呟いたら
Aは「昇太なんて嫌い！」って言って
そのまま走ってベッドの中へ


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…Aが悪いんだって
康晃さんとあんなにいちゃいちゃしちゃって
目の前にいる彼氏の気持ちにもなってくれ、って


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(…でも、俺も、言い過ぎたよなぁ)


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そっか、このモヤモヤは
いわゆる"嫉妬"ってやつで


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ベッドの上でうずくまるAの隣に座る
なんだかんだ、ベッドは人ひとり分、空いてて


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「…A」
「…ん、」
「言い過ぎて…ごめん」


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少し乱れたAの髪の毛を包むように撫でた
目、少し赤くなってるのは
誰でもない、俺のせいだ


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「…怒ってる？」
「…うん、怒ってる」
「ほんと、ごめん」
「…」
「康晃さんと話してるの見て…嫉妬、した」


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あー、きっと今、俺、困り顔なんだろうな
なんて思いながら、ゆっくり、ゆっくり
ぎこちなくだけど、両腕を開いて


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「仲直り、しませんか」


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飛び込んできたのは
Aの、小動物みたいに小さな身体
ぎゅ、と抱きしめたら
子供みたいにあったかい体温で
ほかほか、してて


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「…私も、ごめんなさい」
「ん、」
「昇太のこと、嫌いって言っちゃった」
「…嫌いなんすか」
「ううん、大好きだよ」


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てへ、と照れくさそうに笑うAが
やっぱり愛しくて、しょうがなくて


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「…ねぇ」
「なーに」
「キス、したい」
「ん、どうしよっかな」
「…ふさぐ」


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ちゅ、ちゅ、と唇を重ねていく

仲直りの後だからか、分からないけど
こんなにも優しくて、幸せなキスなんて


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(…しおらしい昇太とかレアだったなぁ)
(なんか、恥ずい)
(写真撮っとけばよかった)
(絶対やめてね)



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その後は、いつもみたいに
2人でひとつのベッドで、眠りについた


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遅くなってすみません( ; _ ; )
リクエストは少しずつ消化させていただきます！

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