【キヨ】愛が重いと言われた俺はあの男との距離感に悩んでいたりする【男主】

対談1 ページ39

『え、昼から？』

普段と同じ時間帯に起き、ランニングから帰って来て水を飲んでいると、こうすけから今日の連絡が入ってきた。

しかし、それは昨日撮っていた撮影の時間の変更、という知らせ。


なんで、

「_Aの演技に思う所があって、シーンの一部を変えたいんだってさ。半日くれたらいい、と監督が。」

『監督…、……あれ？じゃあ今日って』

「_それなんだけど、…対談を入れたい」

『…そっかぁ。』


こうすけの声が少ししどろもどろになるのには、理由がある。

スケジュールが合わないから、と言って保留にしておいた対談のテーマ


“恋”だ。


「_…昨日の様子。社長に連絡したんだけどさ、もういいんじゃないかって言われたんだよ。
…無理そうなら午前中は空くな」

彼の気遣いから俺は、何もなくなった午前中を想像しようとするも浮かんでこない


これから忙しくなりつつあったから部屋は片付いてるし、

人と遊ぶなんて、…



あ、ひとり


頭にきよの顔が思い浮かび、ぶんぶんと首を振り体から否定した。

流石に今からそれは迷惑だろっ！



…けど、もし会えたら

昼ご飯は一緒に食べたり、遊んだり、半日は一緒に居れるんだよなぁ。



…電話すれば来る…？

や、それはどうだ

俺を第一に優先してくれるのか？



“君と恋愛したくない。”


かつて彼女から言われた言葉が頭の奥で聴こえる





…大丈夫。

これは友情。

恋愛になんてなるはずがない


しなかったらよかった、なんて傷つきたくないから。





…ん？でもなんできよの事を考えて、彼女の別れの言葉を思い出したんだろ。

………疲れ？





といっても、趣味のない俺にはきよしか遊び相手も居らず。

『…わかった。その対談受けるよ』

電話の向こうにいるこうすけにそう答えた。

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