本番3 ページ29
数十分間、車を走らせ着いた場所はまだ人が働いていそうな高層ビル。
…社長から、買い取ったそうだと冗談を聞いたけどこれは…
「お！A、はよー」
建物の高さに圧巻していると、恋敵の役を演じる俳優の先輩が手を振って挨拶をしてきた。
『龍さん、おはようございます』
本田 龍さんは同じ事務所の先輩で、俺が初登場して間もない頃、とてもお世話になった先輩だ。
…だけど、そんな人が今からは恋敵なわけで。
「あっ、そういやクリスマスの日ちゃんと帰れた？」
面白いことがある、と感慨深い気持ちになっていると彼は唐突に少し前の話を振る
『はい。龍さんが酔った俺を介抱したんですよね、ありがとうございます。』
「え、それ俺じゃないよ」
『…え？』
てっきり龍さんだと思っていた俺は驚きの発言に身を固めてしまった
…どういうことだ？
「介抱したのは一般人。長身で、顔も整ってたなぁ…」
疑問が顔に表れたのか、聞かれてもいないことを彼は喋る
…俺は、こうすけからは酔った俺を龍さんに発見され、こうすけが俺の家まで送った、って聞いた
………言ってることが、違う。
『龍さんはなぜそれを？』
「Aが逃げたから、少し経った後追いかけたら見えたんだよ」
『…その時点で俺を起こさなかったんですね』
「だって巻き込まれたくないもーん、」
龍さんはそう言って人柄の悪い笑みを浮かべた。
…でも、そっか。
龍さんが行って騒ぎになったらお店の人が困るし、
…それよりなんでこうすけは。
「まあ、その一般人に感謝することにして。そろそろ着替えに行くか！」
『…そうですね。女優さんは？』
「ちょっと遅れるって。ってか、お前喰われないよう気をつけろよ？恋愛苦手なお前は人より飲まれやすいんだから」
『いえ。もうそんな気遣いいらないかもしれませんよ。今日は自信があるんで。』
ポケットの奥底に入っている紙感じながら俺は答える
「…マジで？あの監督に刃向かうの？」
『そのつもりです。』
「…はは、すげえ」
成長したなあ、と言われたが俺は曖昧に笑って誤魔化した。
実際背中を押したのは清崎さんであって俺ではない
言いたいのに、言えないなんて。
…これ、歯がゆいな
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わに - はい！完結まで読みます！ (2018年7月27日 21時) (
レス) id: 32366547ba (このIDを非表示/違反報告)
主食は腐(((プロフ) - コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しみです！！大丈夫です、縮まらない距離って言葉を使える時点で語彙力ありますよ！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年7月25日 21時) (レス) id: 9bec466aeb (このIDを非表示/違反報告)
わに - めちゃんこ更新楽しみです(*^ω^*)語彙力が無さすぎなんですけど、見ててぞわぞわするというか、縮まらない距離、みたいな(●´ω｀●)とりあえずめっちゃ楽しみにしてます！ (2018年7月22日 20時) (レス) id: 32366547ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：主食は腐(( | 作成日時：2017年11月15日 16時
