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Aside










追放が言い渡された私は、荷物をまとめ、城を出ようとする。











「A!」









後ろから、聞き覚えのある声がした。











「ユーリ兄」














息をきらしながら彼は、私に必死に訴えてくる












「A、もう一度、言うぞ、。お前は、追放なんかじゃない。殺される。逃げろ。アルトリアの城で務めたものが野放しにされるわけが無い。機密情報を漏らされたらたまったもんじゃないからな。それにお前は第一部隊騎士だ。この国がお前を生かして置くはずがないんだ。3日、3日だけでいい。全力でこの国から離れろ。頼む生きてくれ。」













私と話しているのを衛兵に見つかったユーリは怒鳴られる。
そして、私の荷物に付けられていたなにかを取った。











「これで大丈夫だ。安心して逃げろ」












「なに、それ」











「お前の居場所を特定するための機械だ。仕組まれていたみたいだな。」











『ユーリ兄、私…離れ離れになりたくない』











「俺もだよ。だけど、これはどうしようも無い運命なんだ。俺はお前が生きていてくれれば十分だよ」











こんな優しい言葉、今までかけられたことがあっただろうか。












そんなことをしていると、衛兵がユーリを捉えに降りてくる。










『ユーリ兄さん、私、絶対助けに来るから』









「ったくお前は…」












「おいユーリ!そんなやつとはなしてんじゃねぇぞ!また蹴られてぇのか!!!」










私は彼から離れる。
そんな私に彼は今まで出したことがないぐらいの声で叫んだ












「A!!俺の事!!!助けてくれてありがとう!!!!」














今まで感じたことの無い感情が心を貪る。










目から涙が溢れ出ていた。











『…っっ、兄さん、絶対、絶対迎えに来るから。』











小さな声で呟き、私は走り出した。

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こは(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます!更新スピードにムラがありますが最後までお付き合い頂けると幸いです!頑張ります(><) (2022年6月23日 22時) (レス) id: d653e5444e (このIDを非表示/違反報告)
まる - 続きが楽しみです! (2022年6月22日 21時) (レス) @page15 id: c65661da50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こは | 作成日時:2022年6月18日 0時

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