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オビside









今日は風が強い。








お嬢さんの付き添いで久しぶりに城下におりた。









街の人々の声が耳に刺さる。










「お嬢さん、まだなんか買うの?」











「うん、薬室長に頼まれたお酒を買ってかなきゃ行けないからさ。付き合わせてごめんね」











「いやいや、いいんだよ。それよりその荷物持つよ」












お嬢さんから荷物を半ば強引に奪い取り、ついて行く。











その時、一段と大きな風が吹いたんだ。
お嬢さんのフードが取れそうになる









「…っあ!…オビ、ありがとう」










「いえいえ、城下で目立っちゃ、変な輩がくるだけですから。気をつけて」











俺はお嬢さんのフードを抑えていた。








「…っはぁ……はぁ……………」









お嬢さんの方からかすかに荒い息遣いが聞こえる。











お嬢さん、具合悪いんじゃ?
そう思った俺はお嬢さんの顔を覗き込むが











「?オビ、どうかした?」










「え、あぁ、いや…」











この荒い息遣いはお嬢さんじゃないらしい。













安心していたのも束の間、お嬢さんが声をあげる












「オビ!あそこに人が倒れてるよ!」












そこはお嬢さんがいた先にある、商店街の中にある細道の角。ここからじゃ気にかけなければ目に入らない












「大丈夫ですか!?」











直ぐに駆け寄るお嬢さん。











倒れていた人は、フードを深く被っており、男か女かも分からない。










『え、……あぁ、ご心配なく。何日か寝てなかっただけですので…』










ガラガラのか細い声だが、倒れていたのは女の人だった。









お嬢さんにわかりやすい嘘をついた返事をして、彼女は立ち去ろうとする。










パシッ………










逃がさないと言わんばかりにお嬢さんは彼女の腕を掴んだ。








「ちゃんと休まなきゃダメです!とりあえず座ってください。」










そう言い放ち、無理やり座らせるお嬢さん。
この細道は汚いのに自分の服が汚れるのも気にせず、睡眠薬を取り出そうとしている。











ほんと、お転婆というか、なんというか。

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こは(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます!更新スピードにムラがありますが最後までお付き合い頂けると幸いです!頑張ります(><) (2022年6月23日 22時) (レス) id: d653e5444e (このIDを非表示/違反報告)
まる - 続きが楽しみです! (2022年6月22日 21時) (レス) @page15 id: c65661da50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こは | 作成日時:2022年6月18日 0時

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