137話 ページ48
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「今日は帰ってくる時間が遅かったけど誰かにお会いしたんですか？」
「……あぁ、いつものご老人の方々だよ」
「そうなんですね。今日はお疲れでしょう？シチュー、沢山作ったので遠慮せずに食べてください」
「ふふ、このシチューすごく美味しいよ。何か隠し味でも入れているのかい？」
「＿＿…それは秘密、です」
次の日から男は毎日外へ出るようになりました。材料は足りているというのに、君が沢山研究できるように予備を準備すると出て行ってしまう。
魔女は気が狂いそうでした。何故、自分が居なかったら助かっていなかったのに。命の恩人を裏切るの？人間はやっぱり愚かな人種なのに変わりないの？
他の女と話していることだって魔法で聞こえてきます。イチャつくような話し声、楽しそうな笑い声、気持ち悪いほどに感じている女の喘ぎ声、男の荒い息。
それなのに、魔女は男のことを愛していたのです。帰ってきてこちらに向けてくる笑顔を見て愛おしいと感じているから手離したくない。けど、他の女に愛を囁いている彼を見るだけで殺したくなる。
「あは、そうだ。こんなに材料があるんだ。シチューの時にあれも沢山と入れたし、今ならあの呪いが成功するかもしれない！」
それからひと月ほど経った頃、男は村娘の女の子と話している時に体の異変を指摘されました。茶色の瞳がキスしている時に灰色になっていると。
その時は気のせいだろうと笑い合っていましたが、徐々に灰色になる時間が増え、さすがに不気味に感じた男は魔女に相談をしました。
「大丈夫よ、愛する貴方がそうなるかもしれないと思って治療法はしっかりと得ているわ。今から私の部屋へ来れるかしら？」
「本当かい？ぜひとも行かせてくれ」
男は指示された通りに部屋の真ん中にあったベットに寝転がると、急に両足が固定されたように動かなくなりました。異変を感じて上半身を起こして見てみると、足が石のように灰色に固まっているのです。
男は必死に助けを求めますが、彼女はそれを微笑みながら見つめていました。愛は度合いを超えると壊れてしまうのです。
「はぁ……素敵。貴方の顔を見るだけで胸が温かくなるんだから、石化した姿が1番いいじゃない。」「これならどこかへ行ってしまうこともない。私だけを見つめてくれる」「返事なんかいらないわ。だって、私は貴方にこんなに尽くしているんだから、返事はひとつでしょう？」
「愛してる？ありがとう、私もよ。」
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小手鞠(プロフ) - wrwrメンバー尊すぎて一気読みしました、めちゃくちゃ面白いです……！無理のないペースで更新していただけたら幸いです。応援しています！ (2021年6月9日 22時) (
レス) id: 99c881a30b (このIDを非表示/違反報告)
案山子の色@Adomi-k - 最近来れてなかったですけど相変わらず神過ぎですね好きです((((snさん…そんなこと思ってたんですか()ヤバイ尊い(場違い)あー今後の展開気になrグフッ(吐血) (2021年6月1日 6時) (レス) id: cd28fe05cb (このIDを非表示/違反報告)
egao(えがお)(プロフ) - 久しぶりの更新！待ってsnさん、そんなこと思ってたのね。ほんとに無理 好き。 (2021年5月23日 21時) (レス) id: 3e3460a7ff (このIDを非表示/違反報告)
紅茶 - 面白くて一気読みしました!!!めっっっっっっっっちゃ続きが気になる(≧◇≦)投稿楽しみに待っています!!!!!頑張ってください。 (2021年4月28日 16時) (レス) id: d339aa15a0 (このIDを非表示/違反報告)
egao(えがお)(プロフ) - えtえt展開ｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!記憶ないは記憶ないでえtえtさが出てて好き(変態)でもなぁ、早く記憶戻って欲しい気持ちもある。これからが楽しみ！まる姉これからも頑張ってください！ (2021年4月19日 7時) (レス) id: 3e3460a7ff (このIDを非表示/違反報告)
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