105話 〃 side ページ15
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30分ほど経った頃、ふと外から鉄の匂いが鼻先に漂ってきた。
嫌な予感がして、ふらふらとその場から立って錆び付いたドアを開ければ、先程までなかった血痕が家の壁についているのが見えた。
違う、早とちりをするな。まだこの目で見るまでは何も考えたらダメなんだ。
そう思いながら近くにあった窓から中を覗き込んでみると、そこは先程と違い血の海と変わり果てていた。
部屋中に血が飛び散っていて、部屋の真ん中辺りには数人の吸血鬼と思われる奴らが何かに集っている後ろ姿が見え、頭の中が真っ白になる。
震える足で非常階段から2階に上ってドアを開ければ、そこに居たのは全身真っ白となった姉さんの姿だった。
酷く吐き気がした。
つい最近までは元気そうに話してたやん、なんでそんな死人みたいな顔で寝てるん？
「あれ？君、もしかして生き残り？」
os「……誰ですか？」
「僕はね、君らを食べに来た吸血鬼だよ。そこら辺にいる雑魚と違って最期は痛くない吸血で終わらせてあげれるから。安心しなよ、坊や。」
そう言って作り笑いを浮かべながら近づいてくるお兄さん。家族みんな居ないのなら、俺もそっちに行こうかな。自分だけ生きてる意味が分からんもん。
何もかも諦めてそいつを見つめると、右手に俺が姉さんの誕生日にあげたブレスレットが握りしめられていた。
“「マンちゃん。もしね、私たちが死んだらして欲しいことがあるの」”
“「死なないでって？それは約束するけど、守れるかわかんないからこそ伝えておく」”
“「あのね、＿＿＿＿＿＿。」”
os「そうや……忘れてた、」
「ん？何を？」
os「お兄さん、ごめんなぁ。
＿＿あんたらみたいなゴミを消し去るまで俺は死ねないんやったわ。」
そう言って俺は目の前にいる男の心臓に杭を打った。1ミリもずらさず、確実に入ったからかその人は血を吐いて動かなくなってしまう。
その後、大量の杭と銀の弾丸プラス呪文を刻んだ弾丸が入った銃をポケットに入れて階段を下りた。
先程覗いた部屋からは下品な笑い声がして、つい口角が上がる。
嬉しいで、俺は。
この手で仇を打つことが出来るなんて。
os「この世界に吸血鬼なんて要らんねん。自分の為だけに人の幸せを奪っといて、何笑って過ごしてるん？お前らの未来なんか俺が潰したるわ。」
頬に伝った涙なんか知るか。これが俺の正義なんや。
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小手鞠(プロフ) - wrwrメンバー尊すぎて一気読みしました、めちゃくちゃ面白いです……！無理のないペースで更新していただけたら幸いです。応援しています！ (2021年6月9日 22時) (
レス) id: 99c881a30b (このIDを非表示/違反報告)
案山子の色@Adomi-k - 最近来れてなかったですけど相変わらず神過ぎですね好きです((((snさん…そんなこと思ってたんですか()ヤバイ尊い(場違い)あー今後の展開気になrグフッ(吐血) (2021年6月1日 6時) (レス) id: cd28fe05cb (このIDを非表示/違反報告)
egao(えがお)(プロフ) - 久しぶりの更新！待ってsnさん、そんなこと思ってたのね。ほんとに無理 好き。 (2021年5月23日 21時) (レス) id: 3e3460a7ff (このIDを非表示/違反報告)
紅茶 - 面白くて一気読みしました!!!めっっっっっっっっちゃ続きが気になる(≧◇≦)投稿楽しみに待っています!!!!!頑張ってください。 (2021年4月28日 16時) (レス) id: d339aa15a0 (このIDを非表示/違反報告)
egao(えがお)(プロフ) - えtえt展開ｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!記憶ないは記憶ないでえtえtさが出てて好き(変態)でもなぁ、早く記憶戻って欲しい気持ちもある。これからが楽しみ！まる姉これからも頑張ってください！ (2021年4月19日 7時) (レス) id: 3e3460a7ff (このIDを非表示/違反報告)
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