1話 ページ2
鳥の声が聞こえ、穏やかな風が吹いて木々が揺れる音がする。実に平和だ。
だが、私の体は全くと言っていいほど平和じゃなかった。足取りもフラフラするし、いつもなら日光なんて屁でもないのに今は吐き気がしてくる。
理由はって？そんなの……ひと月近く血を吸ってなければコンディションも最悪になるだろう私！！
ある過保護な国から家出をしてきた私は、手に余るほどの資金を持って色んな国を歩き回っていた。
特にしたいことなんてなくて、他国の文化に驚いたり、やけに綺麗になった建物を見て発展したなぁなんて涙ぐんだりしていたら気づいたのだ。
街中の壁紙に貼ってあるチラシ。そこにはなんと、
《吸血鬼を見かけたらすぐ警備隊に連絡を》
《聖水と十字架は常に持参》
こんな感じで非難されるようなことばかり書かれてたんですよねーーー！はぇーめんどくさ！
基礎知識になるのだが、吸血鬼の私たちは人間から血を吸う場合は相手に承諾を得ないと吸えない生き物だ。動物からも吸えるけど足りなくて貧血になるしあんまり美味しくないしいい事ないよねって。
それに、あんな可愛らしい動物から吸える？
私は無理かな。うんうん。
その国だけかな…と色んな国を回ったが、どの国も同じような感じで肩を落としては喉が渇くばかりであった。
そして、今に至るのだが……
『んー……これ、やばいなぁ…！視界がグラグラ
してきた、、とりあえず、あいつに、連絡…』
そういった直後、限界が来たのか視界が一回転するような感覚に陥った。あー…倒れたのか私。
テレパシーする力もないし……とりあえずここで死んでからまたあっちでやり直すかぁ…。一応あの国で一旦寝てから来てよかった…
そのまま目を閉じようとすると、横の葉っぱがガサガサと揺れる音と共に人間の足音が聞こえてきた。こんな所に人来るんだ……その人絶対変人じゃん…
「っはぁー…こんな森の中まで見回りとかほんまめんどいな…って、え？ちょ、な、なんでこんな所に人が倒れてんの！？」
すみませーん。力不足なんで血ください。
「…一応、生きとるんやな。はぁーびびった……
とりあえずトントンに連絡しよか」
こいつ、腕とか首の脈だけ確認すればいいのにさりげなく胸の方まで触ってきた。後で覚えとけよ。
「…(ﾋﾟｯ)トンちー？鬱だけど、＿＿＿＿」
−−−
ut「よーしっ男やったら無視してたけどこんな美人さんなら喜んで運ぶわ！行くか」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1365人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
樹乃(プロフ) - あっ、えちぃ奴ですね！(察)御馳走様です！！！！！ (9月23日 14時) (
レス) @page14 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - ﾊｧｯ(昇天)待って好きえっつなの大好物！（） (2023年1月6日 3時) (レス) @page30 id: 73572317b8 (このIDを非表示/違反報告)
荒脅レオン(プロフ) - コメ失礼します…脳内再生させてみたら尊過ぎて天国行きかけてしまいました…。天国をありがとうございます！失礼しました！！！！ (2022年12月16日 17時) (レス) @page45 id: 8c9c47586b (このIDを非表示/違反報告)
かめ - 初コメすみません……snさんの照れ顔想像したら、スマホ投げそうになりました() 尊いです……失礼しました…… (2022年5月28日 0時) (レス) @page8 id: a727910568 (このIDを非表示/違反報告)
玉こんにゃく(プロフ) - あぁぁぁ〜っ！エミさんドMキャラなのくっそ好きです…美味しい…応援してます、頑張って！ (2021年9月1日 3時) (レス) id: 6917921727 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こねまる | 作成日時：2020年11月21日 14時
