千年続く恋 ab×sk ページ43
ab side
あれ？ここはどこだ？
確か、俺
空き時間が出来て
楽屋のソファーで仮眠を取ろうとしてたはず…
見た事も無い景色に1人。
目の前には大きな桜の木。
ちょうど俺達の舞台のバックに映る
桜の木に似てる。
夢？
「すっげー！本物、初めて見た…」
駆け寄って幹を撫でる。
すると、風に靡いた桜がヒラヒラと舞ってきた。
「まぁ。綺麗な殿方ですこと…」
え？
後ろからどこか聞き慣れた
でも少しだけ違う様な声が聞こえて振り向く。
「佐久間！！」
後ろを見てびっくりした。
そこには、ピンクの桜色の着物を着て
綺麗に長い髪を結った
佐久間が居た。
いや、正確には佐久間にそっくりの女の人が居た。
女の人は小首を傾げながら
「佐久間？私は、サクラですけど…」
と申し訳なさそうに言ってくる。
「あ！ごめんなさい。知り合いによく似てたもので…」
するとサクラさんは嬉しそうに
手を叩きながら
「まぁ！私に似た方なんて、是非お会いしたい！」
と嬉しそうに笑った。
サクラさんは佐久間と一緒で
よく笑って、よく話す。
いつも笑顔で
本当に佐久間が女の人になったみたいな
愛らしい人だった。
「実はね、私も貴方にそっくりな人を知ってるの。貴方のように優しくて凄く賢い人。」
そこまで言うとサクラさんは下を向いて
「それなのに、私のことを好きなんて…可笑しな人でしょ？でも、私はもっと馬鹿ね。あの人の幸せを願いながら、どこかで彼の事を待ってるのだから…」
そう言って儚く笑ったサクラさんは
側にあった桜の木を一撫でして
こっちを向いた。
「ごめんなさい。変な話をして…。身体が弱るとダメね。心まで弱くなっちゃう。せめて、心だけは元気で居なくちゃ！」
一見、元気そうに腕を振り上げたサクラさんの身体は
今までは着物で見えなかったけど、凄く痩せていた。
きっと、化粧で隠しているだけで
顔色も悪いのかもしれない。
「その人に、逢わなくていいんですか？」
どう見ても、あまり健康的では無い彼女は
きっと、最期にその人に逢いたくて
ここに来ているのかもしれないと思った。
「いいの。彼が幸せで居てくれれば。きっと、いつかまた逢えるわ。今日、私が貴方に出会った様に」
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Winter(プロフ) - めぐみみさん» 初めまして！コメントありがとうございます。あべさくの話を気に入ってもらえたみたいで嬉しいです！次回は移行するので少し更新が遅くなるかと思いますが、今後もよろしくお願いします！ (2021年6月28日 23時) (
レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみみ(プロフ) - 初めまして。あべさくのお話のみですが、読ませて頂きました。どのお話も素敵ですが、千年続く恋が最初は切なくて最後に幸せになるっていうところがすごく好きだなと思いました！更新するのは大変だと思いますが、これからも頑張って下さいね。 (2021年6月28日 21時) (レス) id: c5a5d8f319 (このIDを非表示/違反報告)
Winter(プロフ) - シナモン党のチュロスさん» 初めまして！コメントありがとうございます！いわふかって独特の雰囲気ありますよね！あれ、好きです！亀更新かもしれませんが、これからもよろしくお願いします！ (2021年1月22日 15時) (レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン党のチュロス(プロフ) - 今回もいわふか最高です！今回初コメだと思うんですけど、なかなかコメントをしなくてすみません_(..)_ でも毎回読むたび面白いです！これからも頑張ってください。応援してます！ (2021年1月22日 12時) (レス) id: 0a35a9288e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：winter | 作成日時：2021年1月21日 22時
