宝物3【平野紫耀】 (ページ3)

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俺が目を瞑ったことに気付いたのか優しく頭を撫でてくれる美羽

最強に癒されて、徐々に口調がまったりしてくる。

「……コンサートめちゃくちゃ楽しみだよね。」

「うん。」

「Aのファン増えちゃうだろうな〜、、、」

「なんでそんな残念そうなの(笑)」

「いや、いいんだけどさ。増えるのは俺も嬉しいし。

知ってると思うけど、俺独占欲強いから(笑)

俺だけのAで居て欲しいから、あんまりみんなに見て欲しくない、、、

けど、こんなすごいAのことみんなに知って欲しいし………

複雑すぎてw

葛藤してんの。いっつも。

Aのこと見て！！でも見ないでー！！って思ってる(笑)」

「なにそれー(笑)

みんなに、、、ね。そうだね。知って欲しいなぁ。

コンサートで初めて会えるファンの子もいるだろうし。私のファンの子も来てくれるといいなぁ♪」

「来るよ、絶対。最近イベントに出た時の歓声とかすごいじゃん。俺、あれだけでも妬けるもん(笑)」

こんな告白じみた言葉達も、美羽は本気では受け取っていないのか、
はたまた本気だとは気付いていないのか、
何事も無いかのように普通に返事を返してくるのがもどかしい。

俺が言いすぎて慣れちゃったとか？(笑)

ありえる。

けど、恋愛だなんだと現を抜かしていられる立場でも状況でもないことはよーーく分かっている。

特に美羽は俺以上にそう思っているだろうから、
今、他の男に取られるなんて可能性はほぼないに等しい、、、と思ってる。確証はないけど。

美羽が覚悟を持ってこの事務所に飛び込んだことを知っているから、その努力を無駄にするようなことだけはしたくない。

まだお互いに今の関係のままでいい。
本気だと伝わらなくても。
美羽を手放す気なんてさらさら無いから(笑)

同じ関ジュで、同じグループに居られることだけでも奇跡で、感謝すべきだと思う。

いつの間にか、俺から美羽が離れるなんて想像が出来ないくらい大きな存在になっていた。