稲荷崎の顔面国宝

第13話　呼び出し ページ15

「大変や！！！！」





お昼休み、空き教室で皆とご飯を食べる予定だったので宮ツインズと待っていると銀が思いっきり扉を開けて叫んできた




「なんや」

「サザ〇さんごっこか？」

「いや違うでしょ」

「ちゃうわ！！！A呼び出されてん！」

「誰に？」

「2年の先輩！女！」

「「何やて！！？？」」





ガタッと侑と治が立ち上がる
俺も頬杖をついていた腕を机から落とした




「え、は、ま、マジで？ちょ、落ち着け」

「お前が落ち着き」

「それは見に行くしかないやろ」

「あこやで、西階段降りたとこ！人いないとこ！」





治は片手におにぎりを持ち、4人で西階段へと向かう
いや何ちゃっかりおにぎり持ってんだよ！！
ツッコむ気にもなれずそのまま走っているとあっという間に着いた
そして聞こえてくる話し声





「顔いいだけで調子乗ってんなや」

「バレー部にイケメンおったから入ったんやろ」

「え！性格悪いなぁ！？」






え、何この人たち。ていうか１対３ってどうゆうこと
俺たちはそっと顔が見えるように少し頭を出す
お、ベスポジ





「そもそもなあ、北くんに近付いとることが有り得へん」

「それな！バレー部ってだけで北くんと喋っとるとか腹立つわ」

「しかも宮ツインズもイケメンやしなぁ？どれだけ男好きなん？」






いやそう言ってるあんたらの方が男好きだろ
ていうかそもそもよくAに手出そうと思ったな？ファンクラブ黙ってねえぞ？？？(ちゃっかり会員No.2)

あ、ファンクラブというのはAが入学して1週間で出来た親衛隊。バレー部は勿論、1年生の殆どは入会してる。因みにNo.1は北さん………あの人何気に一番本気なんだよ

つかこのイライラし始めてる侑どうにかして






「アイツら殴ってええか？ええよな？よっしゃ行ってくるわ」

「アホ、今でてったら更に反感買うだけやろ！」





ガシッと銀が侑の首根っこを掴み、何とか抑える
そもそもA喋ってないけど大丈夫か………？








『先輩酷いです…………』







えっ








『何でそんなこと言うんですかぁっ？私、一生懸命頑張ってるのに………』

「「う"っっっ」」







可愛い！！えっいつものあの口悪いのは？！(失礼)あんな上目遣いで見られたら死ぬ！可愛い！ただの美少女じゃん？！






「あっっかん可愛ええ……っ」
「萌え死ぬ…っ！」
「グハッッ」






あ、やべ鼻血出てきた

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