18-3 愛の力 ページ40
テヒョンがカードキーで鍵を開け、ゆっくりとドアを開ける。
TH「ゆっくり食事出来るようにスイートルームにして貰ったよ」
チカ「えぇ、スイートルームなんて初めて」
TH「実は、僕も初めて」
部屋の豪華さだけでなく、窓の外に一望出来るソウルの街並に更に驚かされる。
チカ「わぁ〜、すご〜い」
窓の外を覗き込むチカにテヒョンが寄り添う。
TH「すぐ下がユンギヒョンとジミナと行った明洞の屋台だね。あっちがジョングクと行ったソウルタワー」
チカ「本当だ」
テヒョンの指差す方を見ては、興奮するチカ。
チカ「こんな素敵なところ…」
TH「喜んでくれた？」
チカ「うん。すごい嬉しい」
TH「まだ、まだ、あるよ」
テヒョンは、ソファに腰掛け自分の隣をすすめる。
TH「ねぇ、ここに座って」
チカ「うん」
テヒョンは、ジャケットのうちポケットから、箱を取り出した。
箱を開けると、その中にはキラキラと光るネックレス。
チカ「わ、素敵っ」
TH「今日のドレスアップの仕上げだよ。これは、僕が直接着けてあげたかったから…」
そう言うと、チカの首に手を回してネックレスを着けるテヒョン。
チカ「テヒョン…。私、こんなにしてもらっていいの？」
TH「もちろん。僕の大切な人なんだから、本当はもっともっとしてあげたいくらいだよ」
チカ「でも、私、テヒョンに何もしてあげられないのに」
TH「僕は、ヌナの笑顔があればそれだけで十分。ね、僕だけのものなんだから」
テヒョンは、チカの腰に手を回して顔近づけ、耳元で囁く。
TH「今日のヌナ、本当に綺麗だね」
チカ「テヒョンが私に魔法を掛けてくれたんでしょ」
TH「魔法じゃないよ」
チカ「じゃあ、何？」
TH「愛の力」
チカ「ふふっ、そうだね。私テヒョンに愛されてるんだ」
TH「そう」
テヒョンの唇がチカの唇に軽く触れる。
チカ「んっ、口紅が…」
テヒョンの唇がほんのりピンクに。
テヒョンは、自分の唇をペロンと舐めると、
TH「ヌナの口紅、全部貰っちゃおうかな」
そう言って、もう一度近づこうとすると、
" ピンポン "
ルームサービスが届いたようだ。
TH「あぁ〜、続きはまた後でね」
テヒョンは、残念そうな顔をしてドアを開けに行った。
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作者名：happiness | 作成日時：2022年1月12日 0時
