18-1 馬子にも衣装 ページ38
マネージャーから連絡がきて車で移動する。
案内されたのは、高級そうなサロンだった。
チカ「ここ？」
マネ「あぁ、テヒョンからのプレゼントだ。また、後で迎えにくるから」
チカ「はい…」
訳も分からず車から降り、店に入る。
スタッフ「キム・テヒョンさまで、ご予約の方ですね」
チカ「…はい…」
案内され奥の個室に入ると、カリスマ的な美容師が現れ、スタイリングからメイクまでされるがままだった。
スタッフ「お着替えは、こちらで」
チカ「お着替え？」
フィッティングルームに案内されると、ドレスや靴、バッグまで準備されていた。
スタッフ「テヒョンさんから、お預かりしてます。これに着替えて来て欲しいそうです」
チカ「これを…私が？」
テヒョンがいつもの服でいいと言ったのは、こういうことだったのだ。
チカ(これを着て、どこかにいくんだよね)
相変わらず、訳も分からずドレスに着替える。
鏡の前に立ち、前、後ろ、横と自分の姿を確認する。
チカ「これでオッケーなのかな？」
一見、シンプルだが華やかな雰囲気があり、バックリボンが可愛いらしいノースリーブのドレス。
アップにしたヘアスタイルが良く似合っている。
自分の隣にテヒョンが立つ姿を想像するだけでドキドキして、2人で歩く姿を思い描くと気分が高揚する。
そして、マネージャーの迎えで、いよいよ目的地へと移動する。
マネ「テヒョンは、随分と張り込んだなぁ」
チカ「…はい…」
マネージャーがバックミラーで、チラチラとチカの姿を見ながら、笑っている。
チカ「あんまり、見ないで下さい」
マネ「馬子にも衣装だな」
チカ「マネージャー、私のこんな姿を見るのは、最初で最後ですよ」
マネ「全然いけてるよ。いやぁ、テヒョンが羨ましいね」
チカ「もう、マネージャー。それ以上言わないで下さい」
仕事の仲間であるマネージャーに、着飾っている自分を見せるのはなんだか気恥ずかしかった。
ホテルのエントランスで車を降り、マネージャーに手を振った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 315人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：happiness | 作成日時：2022年1月12日 0時
