15-2 酔い覚まし ページ31
二人並んで座り、スープをすする。
チカ「今朝は、一人ぼっちかと思ってたから、オッパがいてくれて嬉しい」
YG「俺も。騒しいのに慣れてるからなぁ、一人暮らしは静か過ぎる時もある」
チカ「私、実家暮らしだし、ここは一人でいるには広過ぎて」
YG「確かにな。まぁ、でも慣れだよ、慣れ」
チカ「じゃあ、オッパは静かなのにはもう慣れたってこと？」
YG「そうだなぁ…。静かな方がいい時もあるし、まぁ、半々だな。だけど、休みもそんなにないし、家って言っても寝るだけの場所みたいなもんだけどな」
チカ「なるほどね。…一人暮らしかぁ」
YG「何？しみじみと」
チカ「ぁあ。一人暮らししたら、どんな感じかな、なんて思ってみただけ」
YG「皆といる時は一人の時間が欲しくなるし、一人になると皆が恋しくなるし。まぁ、やってみないと分かんないこともあるよ」
チカ「そうだね。なんでも、やってみないと、だね」
色々と思うことがありそうなチカだった。
朝食を済ませて、ユンギは仕事に出かける。
チカ「オッパ、いってらっしゃい。お仕事頑張ってね」
チカは笑顔で手を振ってユンギを見送る。
YG「行って来ます」
ユンギは、少し照れ臭そうに笑って、
YG「なんか、見送られるのって、いいな」
そう言って、手をあげて出掛けていった。
チカ「オッパ、喜んでたよね。やっぱり、一人暮らしはさみしいのかなぁ」
他の誰かではなく、チカに見送られることが嬉しいのだが、お互いにその感情には気付いていないようだ。
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作者名：happiness | 作成日時：2022年1月12日 0時
