6-7 王子様とお姫様 ページ46
TH「本当は、可愛い寝顔をずっと見てたかったけど、知らないうちに寝ちゃったよ」
チカ「テヒョンがベッドまで運んでくれたの？」
TH「そうだよ。僕がお姫様抱っこして、王子様のようにベッドまで運んだんだよ」
チカ「ふふ。王子様、ありがと」
TH「ヒヒっ、ヌナは僕のお姫様になったんだね」
チカ「私がお姫様？んー、テヒョンは、王子様が似合うけど…私は」
TH「ヌナは僕だけのお姫様なんだから、なにも気にしなくていいんだよ」
テヒョンは、チカの髪に頬ずりしながら優しく抱きしめた。
チカ「ありがと、王子様…。ところで王子様、そろそろ起きる時間ですよ」
チカが現実に引き戻す。
TH「うぅ、もう少しだけ、こうしてて」
チカ「ダメです、キム・テヒョンシ。飛行機の時間に間に合わなくなりますよ」
TH「ヌナァ、もう少しだけ王子様でいたいよ」
チカが起き上がると、テヒョンがしがみついて甘えてくる。
チカ「大丈夫、テヒョンはずーっと王子様だか
ら」
TH「ダメダメ、ヌナだけの王子様の時間なんだから。そうだ、王子様はお姫様のキスで目覚めるんじゃない？」
テヒョンは、ニヤニヤしながら白雪姫のように眠ったふりをする。
チカ「反対でしょ。お姫様がキスしてもらわないといけないのに」
TH「ヌナ、キスして欲しいの？」
テヒョンが片目を開けて、チカを見る。
チカ「別にキスして欲しいなんて…言ってないし」
TH「もう、ヌナは、恥ずかしがり屋さんだな」
テヒョンは、さっと起き上がるとチカを捕まえて自分の膝の上に座らせ、軽くキスをした。
不意打ちのキスに驚きながらも恥ずかしそうに笑うチカ。
TH「空港でお別れのキス、出来ないから、今いっぱいしとく？」
チカ「いっぱい？」
TH「うん」
テヒョンらしい発想に思わず笑ってしまうが、それも愛嬌の一つだ。
チカ「ふふふっ。…テヒョン、愛してる」
チカは、そう言ってテヒョンの首に手を回し、自分からキスをした。
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作者名：happiness | 作成日時：2022年1月10日 21時
