1-14 眠れないかも ページ15
チカ「おやすみ、ジョングク」
JK「ん？ヒョンの匂いがする」
チカ「匂い？」
内心焦る。
JK「うん。さっき、ハグしてたからかな？えっ、…ひょっとして、ひょっとして、本当にヒョンに襲われてた？」
チカ「え、襲われてなんてないよ(笑)」
確かに襲われてはいない。
JK「ねぇ、ヌナはBTS皆のヌナなんだから、ヒョンだけ特別扱いしないでよ」
なんだか、ジョングクに見透かされているような気がした。
チカ「特別扱いしてないつもりだけど…」
JK「じゃあ、もう一回。ちゃんとハグして」
ジョングクは、腕を広げ催促する。
いつから、BTSの所有物になったのやら。
チカ「今まで、ハグなんてしたことないでしょ」
JK「今日から、アメリカンスタイルの挨拶にしよう」
チカ「今日からじゃなく、今日だけね」
JK「え〜、日本にいる間だけでもいいからぁ」
チカ「ダメダメ。色々、面倒くさいことになるから、今日だけね」
JK「じゃあ、これが最後のハグ？」
チカ「ま、そういうことかな」
JK「それなら、しっかり味わっておこう」
そう言って、ジョングクがしっかりとチカを抱きしめる。
JK「ヌナ、女の子って柔らかいくて、いい香りがするよね」
そう言いながら、中々離れようとしない。ジョングクに少し焦るチカ。
チカ「ジョングク？ちょっと長くない？」
JK「僕達、本当、女の子に飢えてるよね(笑)」
そう言ってから、チカを解放した。
テヒョンとのことで気持ちがふわふわしているところで、ジョングクにまで甘えられるとは。
チカ「ジョングクっ。もう、冗談ばっかり言ってないで早く寝なさい」
JK「へへへっ」
チカは、ジョングクの背中を押して部屋へ戻らせる。
JK「ヌナ、おやすみなさい」
チカ「うん、おやすみ」
手を振って見送る。
ドアがパタンとしまると、
チカ「ふ〜っ」
大きくため息をついた。
ジョングクは、チカより3歳年下で二人ともが本当の姉弟のような感覚の存在だ。
メンバー達も末っ子のジョングクには甘い。
チカもついついジョングクを甘やかしてしまう。
ジョングクの本心はよく分からなかったが、とりあえず自分の部屋に戻る。
そして、1時間前のテヒョンとの出来事を思い出し、1人熱くなるチカだった。
チカ「今日は、眠れないかも」
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作者名：happiness | 作成日時：2022年1月10日 21時
