鷹の広報ちゃん.5

戻ってきてくれて ページ9

巨side



「…そろそろ、かな」




拓也から今こっちを出た。って連絡があってから1時間が経った。
そろそろついてもいい頃だけど…まだつかない。大丈夫かな、何かあったかな…
そろそろ日も沈む時間になってきた。

入り口でウロウろしていると…
外に車が止まる音がした。



「っ…Aちゃん！」

「巨さん！お疲れ様です」




荷物を持って車から降りてくるAちゃん。
その姿は元気そうで…安心した。




「荷物持つ。寒くなってくるから中入ろう」

「大丈夫です！練習でお疲れなのに…」

「これくらい平気。行こう」




数週間ぶりなのに…とても長く感じた。
久しぶりにあったAちゃんは…選手たちとも会ってきたからなのか少し表情が明るくなってた。



「みんな元気だった？」

「はい！晃さんたちにあってきて、皆で一緒に暮らしてました」

「それ、楽しそうだね」

「楽しそうでした。いまみーさんの所も楽しそうでした」

「そっか」

「千賀くんも甲斐くんも元気そうで…他球団の選手にもお会いできて…楽しかったです」




今年も敵が増えたな。


楽しそうに話すAちゃんをみれて…ホッとした。
皆から今日のAちゃんといって、写真や動画が送られてきてたからそんなに心配はしてなかったけど…
やっぱり夕方になると様子が可笑しくなるっていうのも聞いたから…心配をしていた。


あと…千賀と拓也からは…




「付けてくれてるんだね」

「っ…」




Aちゃんの首元にかかっている…ネックレス。
素敵なプレゼントしたんですね！って連絡が来ていた。




「…やっぱり、似合う。可愛い」

「っ、あの…」

「Aちゃんに似合うと思って選んだから…やっぱり似合ってるね」

「っっ〜！！」



照れてるAちゃんが可愛い。
なんでこの子はこんなに可愛いんだろう。

頭を撫でてそのまま引き寄せてキスをした。
リップ音を立てながら離れると…案の定顔を真っ赤にしたAちゃんの姿。



「な、なな巨さん！」

「ん？」

「急に、こんなところでっ」

「俺たちしかいないよ？」

「ダメですっ！」

「えー、じゃあ、家ならいい？二人でいる時にキスしていい？って聞いて頷いてくれたらキスしてもいい？」

「っっ〜！」

「…その表情はいいって事だね」




こんな可愛い表情が見たくて…何度もいじめちゃう。
本当に可愛い。この可愛い姿のまま俺の所に戻ってきてくれてよかった。


(やっと安心できた)

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