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幸せな時間 ページ23

巨side



ゆっくりと目を覚ます。

いつもと違う感覚に…違和感を感じながら…
すぐにその違和感は幸せに変わる。



「可愛い」


腕の中には、まだ夢を見ているであろうAちゃん。
昨日、寝落ちしてしまったAちゃん。

一応ツインだからベッドは二つあるけれど、
離れたくなくて…抱きしめながら寝た。


まさか、Aちゃんからキスをしてくれるとは
思っていなかったけれど…
まぁ、ギータさんと福田さんの悪知恵だろう。

今回ばかりは…ナイスとしか言えない。

本当は俺からしたかったけど。


まぁ、沖縄デートのプランは考えていたけど、
正直ホテルに来てからは何も考えてなかった。


風呂上がりのAちゃんをみて、
理性を保った俺を褒めてほしい。

怖がらせたいわけじゃない。
ただ、Aちゃんと一緒にいたくて…
1分1秒でも一緒にいたくて…引き留めた。




「…好きだよ、A」



寝ているAちゃんに伝える。
伝わってるかわからないけど。



日に日に増していく好きと言う気持ち。
時にはその気持ちが前に出過ぎて…
自分が怖くなる時がある。

いい歳して…自分を抑えられないとか…
笑い話にもならない。

でも、昨日…キスをして、
潤んだ目で俺を見ているAちゃんをみて…
自分を抑えられず、何度もキスをした。

そのキスで…Aちゃんは幸せだと言ってくれた。

あぁ、俺はAちゃんを幸せにできているんだ。
そう思ったら…俺まで泣きそうになった。

きっとAちゃんは気がついていないだろう。




「っん…」

「…起きた?」

「な、おさん…」

「そ、巨さん。おはよ」

「巨さんだ…おはようございます」

「…」



やっと目を覚ましたAちゃん。
前にも思ったけど、寝起きのAちゃんは…
凄く甘い気がする。




「…朝起きて、巨さんがいて…幸せ…」

「俺も」

「んふふ…ん?な、おさん?」

「え、もう一回この会話する?」

「お、おはようございます!」

「おはよ。あぁ、まだ出ていかない。
抱きしめられてて」



やっと頭が覚醒したAちゃん。
俺の腕から…というかベッドから出ていこうとするから、
抱きしめて引き留める。



「あぁ、俺も幸せ」

「…睡眠の邪魔してすみません」

「んー?なんで?
俺はAちゃんの事抱きしめて寝れて…
よく寝れたよ」

「…」

「本当だって」

「…でも」

「いいの。あと少しこのまま…
抱きしめられてて」


この幸せな時間を…もう少し、感じていたい。

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作者名:ゆき | 作成日時:2019年3月12日 17時

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