君の幸せ ページ12
千賀side
オフにはいってから、選手たちと久しぶりに集まったのは、
ファン感だった。
控室でぐだーっとなってる時にギータさんが、
巨さんにダルがらみしに行く。
柳「なぁー巨〜どうなったん？」
巨「何ですか、急に」
柳「だーかーら、Aちゃんと！」
巨「あぁ…」
柳「次会った時は変わっとる言うとったやん！」
巨「そうですね〜」
柳「で、どうなん？」
巨「そういうことですよ」
柳「…ん？」
その言葉に、控室が一回静まった。
そして、一気に皆の視線は巨さんに集まる。
松「え！？え！？マジで！？」
巨「はい」
慶「うそだろ！早く報告しろよ！」
巨「いや、忙しくて…」
福「そんなの言い訳だ！」
巨「…遅くなった事は謝ります。すみません。
無事に…Aちゃんと付き合いました」
柳「遅い！遅すぎる！色々！
やっとかー！ついにAちゃんが巨の女か〜」
内「前にも言ったけど、言い方」
そんな会話をしている中、俺と甲斐はすぐに部屋を出た。
そして、探している人…
千「Aちゃん！」
「うわ！大きい声…びっくりした」
甲「聞いてないよ」
「え、何が？」
千「付き合ったって…」
「…え！？」
甲「え、なんでAちゃんが驚くの」
「いや…伝えたのかって思って…」
甲「あ、そう言う事」
「あの、言えてなくてごめんね。
その…巨さんと、お付き合いさせてもらうことになった」
千「…よかったな」
よかった。凄くよかった。
育成から一緒に頑張っていたAちゃん。
自分のプライベートもなく、
俺たちに尽くしてくれていた。
自分の幸せ…Aちゃんの幸せはどこにあるんだろうって思っていた。
もしかしたら、俺たちが潰していたのかもしれない。
そう思っていた。
でも…やっと、Aちゃんも幸せになれる。
甲「おめでとう」
「…巨さんに嫌われないようにしないと」
千「それはないだろ」
「わからないよ…わからない。
嫌われないようにしないと…ね」
そう笑った顔は、何か考え込んで…
泣きそうな顔になっていた。
何かあったのかな？なんて思ったけど、
そこは聞かない方がいいだろう。
千「…Aちゃん」
「ん？」
千「おめでとう」
「…」
千「ありがとうって言って…。
Aちゃんは幸せになっていいんだから」
「…そう、かな」
甲「そうだよ」
「…ありがと」
あぁ…俺たちは、この笑顔が見たかったんだ。
なんか…妹に彼氏ができた気分。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 546人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆき | 作成日時：2019年3月12日 17時
