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思えば…
Aちゃんと出会ってから、俺の中の物語のヒロインは全部Aちゃんだった。
なんのドラマや映画や本だって、いつも勝手にAちゃんに置き換えてた。
「翔くん？見て？雪だるまできた！」
そうやって子供みたいにはしゃいで無邪気に笑いかけてくれるのも…
「でもやっぱり寒〜い。冷た〜い。」
って寒いのに嬉しそうに笑うのも…
俺に抱きつく手前で足を滑らせて咄嗟に掴んだ腕。
「ありがと、翔くん。」
そう言って楽しそうに笑うのも全部Aちゃんがいいって思ってた。
何をするのも…
何を見るにも…
どこに行くにも…
今も…
そして未来の俺の隣にはAちゃんにいて欲しい。
「Aちゃん？楽し？」
「うん。私、こんなにいっぱいの雪を見るの初めてで。」
家族で旅行なんて数えられるくらいだって言ってたもんな。
そんなAちゃんに俺はこの先、どんな景色を見せてあげられるんだろう…
見せたいんだろう…。
「ごめんね？寒いのにお付き合いさせちゃって。」
「ううん。雪ではしゃぐ可愛いAちゃんが見れて俺も嬉しいよ。」
恥ずかしそうにはにかんで、また雪を丸め始める。
「楽しそうだけど、そろそろ部屋に戻って温泉入ってあったまろ？」
日も暮れかけ、空はもう紺色に染まりつつある。
「うん。もう一つ…。」
そう言ってホテルのエントランスの端に雪だるまをもう一つ並べて置いた。
「ひとりじゃ寂しいでしょ？」
「そうだね。」
俺もひとりがラクだなんて思ってた頃もあった。
それはきっと諦めからの逃げの考えだっただけで、好きな女の子が自分だけに笑いかけてくれる幸せは、当たり前だけどひとりでは絶対に味わえない。
「俺ももう…ひとりには戻れないな。」
キュッとAちゃんの手を握って…
「…うん…私も…。」
Aちゃんも握り返してくれた。
なんで俺はこんなにもAちゃんだけなんだろうって思った事もあった。
考えたところで答えは単純でAちゃんだから。
Aちゃんが俺に足りない物を全部持っていたから。
それは眩しいくらい綺麗で…
ただ憧れた。
俺はAちゃんになりたかったのかな？なんて思ったけど…
ちょっとだけAちゃんの強い部分の真似をして自分なりに頑張って…
Aちゃんの隣に立ってもいい男になりたかっただけなんだ…。
ねぇ…？
今の俺には…
その資格がありますか？
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さとち(プロフ) - 最後までしょーちゃんを見届けさせてくれてありがとです(*´∀｀*)ロマンチストなしょーさんにぴったりなプロポーズシーン。きゅんきゅんしちゃいました。ヘタレくんが成長してく様子を見守れて幸せでした(^^) (2019年11月17日 8時) (
レス) id: 71c5d1241d (このIDを非表示/違反報告)
プリ(プロフ) - 完結おめでとうございます。私はヘタレてても優しくて少しずつでも頑張る翔くんが大好き。プロポーズのシーンもとっても素敵だった。素敵なお話しをありがとうございます。これからも楽しみしてます(^-^) (2019年11月10日 12時) (レス) id: cd103d13f3 (このIDを非表示/違反報告)
にのゆう(プロフ) - 完結お疲れさまでした。私はしおななさん大好きです(*´▽｀*) (2019年11月9日 12時) (レス) id: 36f104c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 終わった〜。あんなにヘタレだった翔くんが 花子さんに釣り合うべくカッコよく成長！ てか、まあ、初めから素材は完璧なんだからまあ当たり前か。多少ヘタレがまたかわいい（≧∇≦） こんなかわいいバカップルになれるなんて(//∇//)お互いに好きすぎていいなぁ〜 (2019年11月9日 11時) (レス) id: 285da43cef (このIDを非表示/違反報告)
あゆママ(プロフ) - 完結おめでとうございます！(*´∀｀)ヘタレな翔さんが成長していくのが楽しみでした。終わってしまうと寂しいですねぇ〜。歌は息子が大好きで、ピアノでよく弾いていたので知りました(笑)可愛い曲でこちらも好きになりました。また二宮さんのお話もお待ちしています！ (2019年11月9日 7時) (レス) id: ddbf446660 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2019年9月20日 15時
