ヒラの思い出 ページ13
俺は昔から皆より変わってた
人より笑ってる回数が多かっただけ
楽しい事が多いって悪いことじゃない筈だった
「気味悪い」「なんで笑ってるの」「怖い」
「ヒラ君って人じゃないんじゃないの？」
皆俺を否定した
オカシイって言われ続けた
何が友達だ
他人を悪く言って笑ってるお前らの方が
よっぽど人じゃないじゃねぇかよ
「…俺、みんなの前でしか笑えねぇや」
オレはこーすけやキヨ、フジと遊んでる時にそう言った
皆はキョトンとした顔で俺を見た
「…クラスの皆を見てると全員死んじまえば良いのにって思っちまう…楽しく笑えねぇ…」
俯く俺に皆は黙って見ていた
こーすけはゆっくりと俺に近ずいて俺の目を見つめた
「おう！じゃあ、ヒラと遊ぶ時はめいいっぱい笑わしてやるよ！」
こーすけはカッコイイ
ヒーローみたいに笑うコイツが
俺の幼馴染で良かったってこの時本当に思ったんだ
それからは皆とバカして遊ぶのが俺の楽しみになった
けど、中学へ上がると状況は変わって来た
キヨはサッカー部に入ってから女子から人気が出だした
フジは美術部が楽しいらしく放課後に遊ぶ事が減ってきた
こーすけは勉強も運動も上手くいかず、荒れだしていた
俺はと言うと…
「おい、平義
お前本当に気持ち悪いよな…なんで笑ってられるんだよ…」
「平義君…絶対変だよ…」
またクラスメイトから変だって言われるようになってた
学年が上がる事にそれは増えて行った
「…何が多種多様だっつーの…」
1人…学校からの帰り道を呟いた
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作者名：モグモグ | 作成日時：2020年9月27日 23時
