俺の好きな人は嫌いな同族と深い関係【実況者】 (ページ2)

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2度目の約束ページ2

『…』

顔を青くする私をヒラは楽しそうに、にこやかにコチラを見ている

翔の約束を守れなければ、この約束を了承しなければ後がどうなるか分からない

どちらも選べない

選択肢を絶たれた私はどうすればいいのか分からず

項垂れていた

「…」

そんな中ヒラは、またも楽しそうに声を出した

「嘘だってwww委員長の真似しただけだってwwww」

ケラケラと笑うヒラに私は困惑した

この安堵感に身を任せたい
だけど、それで終わる程

この悪魔は優しくない

『…何がしたいの…こんな事して…』

「…俺はね、Aちゃん

1人の女性としてAちゃんが好きなの」

『なっ…急に何で…』

「けど、Aちゃんには恋愛だなんて物に目を向けられる程余裕がないじゃん？

だからさ

君があの腹黒と交わした約束を守る為に僕とも約束をして欲しいんだよ」

ヒラは一旦何を言っているのだろう

恋愛に目を向ける為にヒラと約束を交わす？

どうして…？

「別に俺と付き合えなんて言わないよ？
そんな事しても意味なんてないっしょ？w」

『…じゃあ、何を…』

したらいいのか？
そう聞こうとした時

「腹黒との約束を教えて欲しい」

ヒラから意外な言葉が聞こえた

翔との約束の内容を知って、一体何になるのか

「あの腹黒との約束…って事は2人だけの秘密でもある、その秘密が腹黒とAちゃんの関係をより濃密な物にする訳なんだよ

俺はAちゃんと付き合いたい訳ね？
じゃあ、その約束ってすっげぇ邪魔な訳

だからその約束に入れてもらおうと思ってさw」

ヒラのやり方はどうやら本当に私を手に入れる為の物らしい

キヨや京香の恋人関係の約束も

フジの強制力の弱いあの約束も

こーすけの仲良くなる事が目的の約束

そのどれも違う

言うなれば強制的に結ばれた私と翔の赤い糸を、この約束で解き、空いたスペースに自分の糸を絡めるという事

そうして後は、二度と私との赤い糸に翔の糸を触れさせなければ

とても濃密で強制的に

私とヒラ結ばれる

『…私には一時的な安息を…』

「…俺は今後の幸福を」

きっとヒラは私には優しくしてくれるだろう

傷付けず

陥れず

恐怖させず

『…分かった

私と約束して欲しい』

逃さない…

「…もちろんだよAちゃん

さぁ、君の秘密を晒して」

私の新しく、優しい悪魔