終わってみて ページ7
｢…｣
ジャンヌはいま、保健室にいる。
大怪我を負った緑谷の治療をするためだ。
そこへ、
｢どうだった？今日の感想は｣
根津校長が入ってきた。
｢…なんというか、その、｣
｢なんだい？｣
｢圧倒、されました…。みなさんが全力で戦っていて、でも、それだけじゃなくて…｣
｢そうだね。それだけじゃない。みんなが誇りを賭けて戦っている｣
｢誇り、ですか…？｣
｢ヒーローになりたい。誰かを守りたい。そういう気持ちで、特に自分の意志を作るものをを誇りと言うんだ。君だって、そういった経験はあるんじゃないかい？｣
｢…はい｣
祖国を守るため、自分は戦っていた。
と、そこへ、
｢緑谷少年!!｣
細い体の誰かが入ってきた。
｢えっと、どなたですか…？｣
｢ム!?わ、私は、その…｣
と、その人に根津校長が話しかけた。
｢彼女は一応プロヒーローで、ここの教員だよ。話してもいいんじゃないかい？｣
｢そうですか…？いやしかし｣
｢まあ、君に任せるよ。僕からは言わないから安心してよ｣
｢…｣
そしてその人は、少し考えてから、
｢…分かりました｣
ジャンヌの方を向いた。
｢Heyジャンヌ少女！私は…ムン!!｣
｢きゃっ！｣
目の前が白い煙で満たされた。
｢私は…オールマイトさ｣
オールマイトが立っていた。
｢え…？｣
と、声が出てしまった瞬間、
｢！…ゴホッゴホッ｣
今度は煙も生まれず、細い体の人に戻っていた。
｢こ、個性ということ、ですか…？｣
｢そう。オールマイトのあの筋骨隆々とした姿は、個性を使っている間の姿なんだよ｣
｢そして私の個性は時間制限がある…。1日3時間程度しか使えないんだ｣
｢そう、なんですか…｣
｢この事は一部のプロヒーローには周知の事実だが、世間一般には知られていない。生徒でも知っているのは緑谷少年だけだ。秘密にしてもらえるかい？｣
｢…分かりました。そういうことなら｣
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作者名：誰かのヒーロー。 | 作成日時：2019年1月18日 19時
