∬013 ページ14
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《ロンドン――コヴェント・ガーデン!
その地区はたくさんの商人で溢れ、市場は活気づき、とても賑わっていた!
ここへ来る観光客の目的――それは『オペラ』を上演している歌劇場!》
馬車の中からジョースター卿の手をとってAが降り立つ。
「さすがロンドンね。人がいっぱいいるわ」
≪ジョースター卿、ジョナサン、ディオ、Aの四人は、オペラを見るためロンドンにやって来たのだった!≫
パンを売る者、頭に大きなカゴを乗せて歩く者、リンゴ売り、靴磨き職人……
ストリートにはさまざまな行商人がいた。
「おーい! こっちにカスタードパイの屋台があるよー!」
ワゴンの前――ジョナサンがAたちを手招く。
「ジョジョッ! 勝手に行ったら はぐれてしまうだろうッ!」
「すみません、お父さん……」
ジョナサンは寂しそうに俯いた。
「どれ、そのパイを4つ頂こう」
ジョナサンの顔に笑顔が戻る。
「まいど!」
店員から温かいパイを受け取とると、ジョナサンはAとディオに言った。
「ねえ、あっちの広場で食べよう!」
人だかりの中心で、山高帽のおじさんが人形劇をやっている。
サク……パイ生地の中のカスタードは、ほんのりバニラの味がした。
「おいしい〜」Aが頬に手を添える。
ディオは一口かじり、「甘いな」と呟いた。
ジョナサンはベストにパイ生地のカスをこぼしながら人形劇を眺めている。
「ちょっとジョジョ、気を付けないとカスタードがはみ出るわよ」
『ぽとっ』――言ったそばからベストに垂らす。
「あっ」
「もォ〜〜、しょうがないんだからァ」
Aは自分のハンカチで、ジョナサンのベストについたカスタードを取り除いてあげた。
「ありがとう、A」
少し恥ずかしそうにお礼を言う。口のまわりにカスタードをつけて。
「ふふふっ、ジョジョったらおかしい!」
ジョナサンは「何がおかしいの?」とAに聞こうとしたが、ハンカチで口元をゴシゴシされたため、「ン」としか喋れなかった。
そんな二人の仲睦まじさにディオは――――
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推しの命は私の命 - ジョナサン空気( ゚இωஇ゚) (10月15日 15時) (レス) @page43 id: 0046fb2d1c (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - 黒猫歳花さん» コメありがとうございます…!そう言っていただけて嬉しいです(*´ω`)これからも、胸に刺さるキュンキュンを目指しながらお送りしますッ (2018年5月4日 23時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花(プロフ) - はじめまして、この作品を読んでいるとディオにキュンとしっぱなしで楽しいです!これからも頑張ってください(*^▽^*) (2018年5月4日 20時) (レス) id: ae43b29bb1 (このIDを非表示/違反報告)
油電(プロフ) - おバカな傀夢さん» ありがとうございます笑 ディオのキャラが崩壊していないか不安でもあります(汗)お話も中盤にさしかかって参りました…! 引き続きよろしくお願いします(*^-^*) (2018年5月4日 12時) (レス) id: 95fd139937 (このIDを非表示/違反報告)
おバカな傀夢(プロフ) - おおっ!?やっと…やっと気が付いたかッ!ディオ〜!!大好きだ〜!!油電様も大好きです笑 (2018年5月3日 22時) (レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:油電 | 作成日時:2018年4月1日 21時