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みんなが起きる前にシャワーを浴びた。
勝利の匂いが残らないように。
勝利は「俺は風磨くんにバレてもかまわないよ？」
と言って帰ってしまった。
シャワーを浴びている時に首筋にキスマークがついているのに気がついて血の気が引いた。
どっちがつけたの？
風磨？
勝利？
髪を下ろしていれば見えない位置。
みんなまだ眠っている。私も少し眠ろう。
勝利とのことは夢だと思いたかった。
「A、いつまで寝てんの」
風磨に起こされた。もうお昼すぎ。
「先に寝ちゃったくせに」
と唇を重ねる。
「あれ？シャワー、浴びたの？」
「あ。うん。途中で目が覚めたから」
「シャンプーのいい匂い。みんなもう帰ったから…」
とまた風磨がしかけてきたけどさすがにそんな気にはなれない。
「ごめん。なんか頭痛くって」
とかわす。
「マジか。大丈夫？水、もって来る。」
心配してくれたからよけいに罪悪感。
「はい。」
と水を手渡してくれた。
風磨もベッドに横たわる。
「なぁ。」
「うん？」
「ここに誰か入れた？」
緊張感が走る。
「入ってないでしょ。なんで」
「このシーツ、Aじゃない匂い、しない？」
「何それ。犬みたい。」
と笑ってごまかす私に
「気のせいか。オレ以外にここに誰か入るなんてありえねーし。」
緊張でめまいがする。
「具合、悪そうだからしばらく寝てな？」
そう言って風磨は寝室からリビングへ行った。
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作者名：たかふま | 作成日時：2018年2月15日 4時
